5にん 22

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健人side

「健人？風磨が来た時、お父さんは風磨ばっかりって健人拗ねてたでしょ？」
怒られると思ったら急に抱きしめられて言われてびっくりした。

「ん」
「風磨も同じ気持ちなの。健人が勝利ばっかり構ってるって思って悔しくなって健人のことつねっちゃったんだって。分かる？」
「うん」
そーなんだ…。別にそんなつもりなかったけど…しょーりは可愛いし、風磨は風磨だし。

「勝利が可愛いのはわかるけど、風磨とも今まで通り仲良くしてね。できる？」
「うんっ」
「それとは別に、嘘ついたら怒られるの分かってるでしょ？そんな簡単についちゃダメ」
「…ごめんなさいっ！お尻やだっ」
「10回だけ」
「ん〜！」

嫌で、頑張って手でお尻隠してたのに捕まって、あっという間に出された。まだ痛いのにっ！やだぁ！
パアァァァン！パアァァァン！パアァァァン！
「痛いー！！うあぁぁっ！」
「よし。もう嘘つくなよ。2人のかっこいいお兄ちゃんになるんでしょ？」
「んっ…」

「ほら。親子丼したからみんなで食べよ」
溢れかけてた涙拭いてもらって、お父さんとリビング戻ったら勝利と風磨が2人で遊んでた。
「もう仲良くなったの？ご飯にするよ」
「はーい！」
「はぁい」

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ほんっと勝利には一目惚れだったな。今も可愛いけど可愛かった。
「お父さんの親子丼美味しかったよね」
「そうだな。そろそろ寝なさい」
「うん。おやすみなさい」

勝利ね、この話全部自分で話せるくらい覚えてるのに、毎回風磨が嫉妬したところと俺のことチクッたところで嬉しそうにニヤニヤすんの。可愛いでしょ。

風磨は仲良くはなったけどしばらくは親父にべったりだった。勝利が来たのは急すぎて、風磨が心の準備する時間がなかったからね。俺は可愛すぎたのと2人目ってので割とすぐ受け入れられたけど。

あの頃の勝利はほんとに女の子みたいでめっちゃ可愛かった。ほんとはきっとお母さんのこととか覚えてたんだろうけど、遠慮しがちで何も言わなかったもん。ただ、夜に親父がよくシクシク泣いてる勝利のこと抱っこして、ベランダいたな。

勝利のメンタルケアはお父さんが完全にやってて、１年もしないうちにいたずらっ子になったもん。勝利の悪戯が過ぎるせいで反省椅子できたんだからな…。同時に俺はお仕置き受ける姿勢について細かく言われるようになったしね。

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