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ティターニアは長い年月生き続けてきた、蜂に近しい虫である。特殊な生態を持つ彼女らは研究対象として非常に興味深い存在であり、体液のサンプルは高値で取引されていた。中でも女王妖精の母乳は天文学的な値段で扱われている。
「く、ふ……ふぅう……っ」
実験室の中で、ティターニアの女王妖精である零は番の萬の手で搾乳されていた。粘性の強い母乳がとろりと一筋流れる。
交尾を行った女王妖精は母乳の分泌を行う。この母乳には、成長すれば働き妖精になる妖精の幼体を女王妖精に変質させる効果があるが、その原因はいまだに分かっていない。
また、この母乳をティターニア以外の種族の雄が摂取した場合、男性ホルモンの分泌を促し、性欲の増加、精巣の機能の著しい向上などが見られるようになる。こちらは、他種族の雄と番う事で子孫を残すティターニアが、より繁栄するために身に付けた力だと考えられている。
「よ、よろずっ……とめ、とめよっ、わらわ、あ、やっ、ああっ」
ベッドの縁に座っている零。はだけたシャツからまろびでる両の乳房の先端を、萬は指先でつまむ。強弱をつけ、そして時に軽く引っ張りながら。そのたびに零は可愛らしく悲鳴をあげている。いやいやと首を横に振ってはいるが、しかし無意識にだろうか、股を開いて腰を揺らしている。タイトスカートの奥は湿り気を帯びていた。
萬はそんな零の様子を恍惚とした顔で眺めていた。愛おしげに零の名前を呼び、首筋に優しくキスをする。
「可愛いですねぇ、零。本当に、とぉっても」
「むりっ、もうむりぃ……わらわっ、しんじゃうっ、しんじゃうぅっ」
ふむ、と萬は考える。セットしておいた容器を見れば、既に十分な量が集まっていた。
死んじゃうなら、やめてあげましょうねぇ。萬は穏やかな、だがどこか妖しい熱を孕んだ口調でそう言う。零をベッドに押し倒して、大きく膨れた自分のモノを陰部にあてがう。
「よろず、よろずぅ……」
零は口の端からつぅっと唾液を流しながら、ぼんやりとした目で萬を見る。快楽で知能が下がっているのだろうか、縋るように萬へ腕を伸ばしている。
搾乳は月に一回程度の頻度で行われている。零はこの搾乳は、母乳を売るためのものだと思っていた。しかし、実際のところは違う。萬は零の母乳を一滴たりと売った事はない。すべては零を愛でるための嘘である。
「可愛いですねぇ、零」
動けない零の頭部を撫でて、萬はそう囁いた。
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