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第二十二話 カナデ ページ23

アタシは会議室を出るや否やフィリアさんを探しに出た。顔色悪かったし、何せ何か嫌な予感がしているらしい。唄が何か言ってたしね。
適当に機関内を歩きフィリアさんを探すと結構直ぐに見つかった。

「フィリアさん」

後ろ姿を捕らえるが否や直ぐ様話しかける。すると、フィリアさんが振り返った。

「何の用ですカ?会長」
まだ、少し青ざめているフィリアさんが怪訝そうにアタシの顔を見た。
「さっきは強く言っちゃってゴメンね?やっぱり総帥の逮捕をウチでやるなんて滅茶苦茶だよね。解る。だってアタシもそう思ってるもん」
そう言うとフィリアさんはビックリした様な顔をしてアタシを見る。アタシは言葉を続けた。

「政府の上層の方にメールで『ドロモスワークスカンパニーに潜入してきたおw潜入結果送るから、とりまよろぴーwwあ、ウチで逮捕しろとかマジ勘弁wwなのでマジよろし?』的な感じで送ったら逮捕しろって……うん。政府(上層部)糞だよね?」
そう言うとフィリアさんは何とも言えない顔でこっちを見ると溜め息をついた。やっぱりふざけ過ぎたかな?あのメール?

暫く間が空くとフィリアさんがもう一度溜め息をついてアタシにこう言った。

「そウ言えバ、会長、貴方単身でドロモスワークスカンパニーに乗り込んダらしいワネ」
「あ、そうだね。うん。結構大変だったんだよー?アレ」
そう言うと、またフィリアさんが何とも言えない顔でアタシを見た。
「どうやっテ潜入したノ?」
そう言った。あー……そう言えば潜入終了直後どうやって潜入したか誤魔化したんだっけ……

うーん……とアタシは唸りながら頭をかくとくるりと一回転をする。

「ワンッ」

ポンッと音と共に小さい小さい柴犬の子犬になってアタシは吠えた。

「!?」
フィリアさんはビックリした顔でアタシを見ると直ぐに納得したような顔でこう言った。

「成る程ネ。実験動物ニ成り済ましテ潜入した訳ネ」
「そう。大正解!」
そう言いながらポンッと音を出して元に戻ると犬耳と尻尾(柴犬の)が生えたまま笑顔でこう言った。

「『はい、実験動物に成り済まして潜入しました』何て言ったらお説教三時間コースだぜ?それは嫌だから誤魔化したの。あの潜入だってちょっとした好奇心だったしー」
アタシは手を頭の後ろで組み足を交差する。
フィリアさんは物凄く何とも言えない顔でアタシを見た。
「ま、そう言うことで。体調悪いなら先帰っても大丈夫よ?健康管理は確りねー」

と言うとアタシは手をヒラヒラさせながらその場を去った。

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りおーね(プロフ) - 修正終わりました〜 (2019年3月28日 12時) (レス) id: c9f96cbb66 (このIDを非表示/違反報告)
りおーね(プロフ) - 少し修正します (2019年3月28日 12時) (レス) id: c9f96cbb66 (このIDを非表示/違反報告)
薙(nagi) - 祝!続編!!頑張りましょう (2019年3月27日 22時) (レス) id: 43e3ad1e0e (このIDを非表示/違反報告)
零霧―ゼロキリ―(プロフ) - 長めじゃなかったですね、更新終わりました!あと、続編を作る必要があるみたいなんですが…どうすればいいですかね? (2019年3月27日 21時) (レス) id: 64e187c771 (このIDを非表示/違反報告)
雷夜@馬鹿な小説家(プロフ) - 修正完了しました! (2019年3月27日 20時) (レス) id: 4f6eef4efb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミクミキ x他9人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年3月21日 17時

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