捌話 ページ10
主人公side
痛い。痛い。痛い。
日輪刀じゃなくても普通にこれは痛いぞ。
腕に刀が貫通してるからな。
尋常じゃなく痛い。
やっと起き上がった猪頭と恐らく目が合う。少し乱暴に刀を抜き、2本とも猪頭に返す。受け取ってくれたのはいいが、また動かない。何故だ。そのまま帰って欲しい。切実に。
ずっと答えのない暗闇を歩いてるかのような自問自答の毎日に嫌気が刺していたけれども、もうそれでいいから戻ってきて欲しいんだが。
どうしよう。走って逃げればいいのだろうか。それだと追いかけてきそうだしなぁ。あまり傷つけるというか、戦闘は得意ではないのだけども。どうしたらいいのだ、これは。
「あ、あの……。貴方は鬼…、ですよね？」
頭に火傷跡のある少年に問われた。
「そうだと言ったら？」
「なんで、この子を伊之助を助けてくれたんですか？貴方は鬼なのに……。それに、人を喰べた匂いがしない。貴方は人を喰べ無くても大丈夫なんですか…？」
「助けたのは殺したところで何の得にもならないからだよ。人は……。そうだね。喰べ無くても大丈夫だよ、そういう風に出来てる。まぁ、それも何時まで続くか分からないけど。」
私の言葉がよく分からないという顔だ。当たり前だろう。1から全て彼等に話すどおりはないのだから。
というか、この火傷の少年は珠代が言っていた少年じゃないか？耳に花札を付けてるし、多分そうだよな。私の事は色々あって詳しく話せなかったと言っていたし、この子が私を知らないのも無理ないか。
ところで、猪頭の少年が私を先程からずっと見てる。怖い。被り物のせいで顔が見れないから何考えているのかわからない所が特に。穴があきそうなほど見てくる。怖すぎる。
火傷跡の少年。確か、竈門炭治郎は先程から少し考え事に没頭しているし、猪頭は此方を延々と見続けているし、もう1人の金髪の少年は少女と2人でオロオロと周囲を見回している。何だこの空間は。早く少女を町に送って欲しい。もう、本当に、何だこの状況。
続く
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豆乳まみれ(プロフ) - かなとさん» ご注意ありがとうございます。今後は無いように気をつけます。 (2019年6月25日 16時) (
レス) id: daab340e9d (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年6月25日 16時) (レス) id: 0c7d089a93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：soymilk31 | 作成日時：2019年6月25日 16時
