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冴と関係が薄れてきたらへんのとき、
僕はふつうに生きていた。

起きて、飯食って、寝て、課題を終わらす。

それをループしていた。

でも、寝る前になると思い出す。
綺麗な冴が僕を食べようとしている姿が、

僕をそのたびに、泣きじゃくってしまう。


多分、今の僕を見ると、冴は

「泣くな。」
って言ってくれるだろうな。




季節は少し肌寒く、蜻蛉が空を舞っている、
秋桜は人によって潰されている。

テレビでは、冴がでていた、
冴が、ゴールを決めて、小豆色の髪が靡き、
エメラルドグリーンの瞳には歓声が写っていた、

「糸師選手!今のお気持ちを!」

メディアの人が冴に聞きに来ていた、
「……会いたい人がいるからどけ、」

「!?会いたい人って誰でしょうか!!!」
 
「恋人ですか?!!」

「…うるせえ。通られろ。」

「糸師選手!」
「糸師選手!」


僕はテレビを消して、
机に頬杖をついて、こう思った、

(冴に喰われたい。僕も冴を喰い殺したい)

想いはいっしょなんだ。

そんなことずっと考えていながら、
Riinを開いた。

{冴、優勝おめでとう、
 僕、家で待っているから、}既読

僕は冴が好きな、甘くない珈琲をついで、
僕が好きな甘いコーヒーもついで、楽しみに待っていた、

送ってから、五分で既読がついた。

(既読すんの早。)

いつもなら30分かかんのに。


どうせ、んじゃ行くわとか言うんだろうな。
と、想っていた、



「えっ?」
僕は声を出し、驚いてしまった。



{もう、行けない。}

{俺は、この国でバカが生まれる瞬間を見たい。}

{日本にはずっといるけど、お前に会えない。}

ガタンッッッ!

「ふざけんなよ!!!」

僕はスマホをぶん投げ、
泣きじゃくった。

液晶は多分割れた。

{会えないってどういうこと?
  俺のこと飽きたの?}既読


{そうだよ。}

{飽きたんだよ。}

悲しかった。
そんな関係だけど、僕は冴を愛せることが出来る。
だって両想いなんだから。


でも、両想いじゃなかった。


遅かった。


好きになるのには、

僕はもう生きる意味なんて無かった、
今更復讐なんて考えない。

僕が悪いから、

僕は壊れたスマホを持って、
ベットに行く、


シーツの上で僕は、喉仏を親指で押さえて、目を閉じる。


「がぁ……グググ…」

意識が遠のく。涙が喉を通らない

「愛してた気がする、さようなら、僕の神様、」

___________________
糸師冴
瀬野A

セ フレで有り、両想いだった。

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桜の妖精 - これって式浦躁吾さんの曲をもとにしてる?凄いセンス良いね (2月17日 11時) (レス) id: cd159ad3d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サスペンダー | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年7月16日 1時

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