え 、嘘でしょ ?【Sou】

さんじゅういち ページ31

「取りに行く ?」

「鬼かよ……」

鬼……いや、忘れ物したから…

それは奏が悪いと思う !!

「ね〜ルナ〜」

声には出してない今の言葉

猫に共感してほしくて

にゃん、と言って擦り寄る

可愛いなぁもう

「ぎゅ〜〜!!」

「ほわっつ ?!」

猫を撫でていたら奏に抱き着かれました意味不明

「そ、奏 ? どうしたの…?」

顔を見て聞こうとしたけれど

普通に意外と顔が近すぎて

見れない

「ん〜…どうもしないよ」

のんびりとした声

吐息が耳にかかってくすぐったい…

それにドクドクと心臓の音がする

まぁ、初めてだしね

そりゃそうか

私、緊張してる…?

奏相手に ?

…いやない

それはない

大丈夫

って言うか普通に恥ずかしいよ……

「A……ってなんでそんなびっくりしてるの ?」

くすっと笑い言ってくる

いや、完全に奏のせいだから !!

「な、なんでもない…って言うかくすぐったいよ…」

なんて事を言うと奏は ふふっ と笑い、ふーっと息を吹いてきた

「ひゃぁ ?!」

「うわぁ、変な声」

「奏が悪いんだからね ?!」

「はいはい」


……なんか、私可笑しい

なんだか、自分が自分じゃないみたい

よく分かんないよ…

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