ん家3 (ページ28)

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桃side

急に淳太の抱きつく力が強くなった

黄「もう！今イタズラやめてや！」
桃「え？誰？したん？」
赤「俺してへん！」
青「いや、ホンマに誰もしてへんよ？」

確かに
濵ちゃんと照史は目の前におるし
シゲと流星は1番後ろ
俺らの真後ろにおる神ちゃんがイタズラする訳ないし…

黄「やっ！」
桃「うわっ！ちょっと！急に暴れたら落とすやろ？」
黄「違う！誰かが俺のこと引っ張るからやん！」
緑「誰も今淳太に触ってなかったよ？」
黄「違うもん！絶対今肩触られた！」
赤「ホンマに！今触れてるの小瀧だけやって！」
青「虫も飛んでないしなぁ」

誰かがイタズラしたと思ってとる淳太は
俺に強く抱きついている

黄「ぇ…今声聞こえへんかった？」
桃「声？メンバーの誰かやない？」
黄「"こっち"て…下から誰か呼んでる…迷子かな？」
緑「どないしたん」
黄「下から誰か呼んでるよ！助けてあげないと…」
赤「誰の声もしてへんよー」
青「おん。呼んでへんって」
黄「"助けて"て言ってるやん！助けに行かないと！」
橙「淳太くん疲れすぎやない？そんな声してへんって！」
紫「ホンマやでー」

確かに誰もそんな声は聞いてないけど
淳太は心配そうに山の下を見ている

黄「"置いていかないで"て言ってるよ。のんちゃん。あっちから呼んでるねん！下ろして！」
桃「ちょっと、暴れたら落とすやん！」

1人で下りようとするなら
抱き上げ直す

黄「こっちって呼んでるもん」
緑「淳太！みんな聞こえてへんよ？誰が呼んでるん？」
黄「わからへん…でも！女の人の声！」
桃「今淳太が行っても足痛めてるから意味ないやろ？」
青「ホンマに居るなら俺行くから。な？どっちから声聞こえるん？」

みんなで立ち止まってしっかり聞こえるように黙ってみる

黄「…あっち！"助けてー私はこっちよー"て！」
赤「…聞こえた？」
桃「全く」
緑「幻聴？」
橙「あっちて。下？」
黄「そう！」
紫「いや、そっち崖やで？」
青「…おばけ？」
黄「え？なんでみんな聞こえへんの？」

ホンマに淳太には聞こえてるのに俺らには聞こえてないらしい

黄「わっ！」
桃「ちょっ！」

また淳太の身体が大きく揺れて落としそうになる

黄「………今誰も俺に触れてないよな…」
桃「俺だけやな」

みんな距離を取ってるから
触れるのは無理やな…

黄「肩掴まれた…」
桃「誰に？」
黄「わからへん！"こっち"て引かれた」

抱きしめてる俺には全く分からんと引くなんて無理やろ