113話 ページ17
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五十嵐｢...それで...本当はCSLだったということですか？｣
僕は涙を拭うことすら忘れて彼女へ問いかける。
すると伊東さんは頷いた後、小さく口を開いた。
A｢私の祖父が放射線科医だったので家には沢山の医学書がありました。私はそれらを使って独学で乳ガンについて学びました。｣
そこまで話終えると、彼女は少しだけ仮面ではない
A｢...まだ母がガンだと診断されてすぐの頃、父が祖父へセカンドオピニオンをお願いしたんです。祖父はとても聡明で...私は将来祖父のような放射線科医になりたいと思っていました。｣
しかし、彼女はその微笑みから一転させ、伏し目がちになって続ける。
A｢...でも、その少し前に祖父は白内障を患い医師を引退していました。父がマンモ画像を見せても視界が悪くよく分からなかったようです。｣
五十嵐｢...！...ならどうやって誤診だと...？｣
僕が尋ねると、吹いていた風が一瞬強まり、視界の端の髪が揺れた。
それは彼女も同じで、横髪によって目元を覆われて様子を伺うことが出来なかった。
彼女はその下から覗く悲愴さを隠そうともせず応える。
A｢.....私が診ました。｣
五十嵐｢...え.....｣
A｢...当時まだ7歳でしたが...なぜか胸騒ぎがしたんです。どうして母は自 殺しなければならなかったのか、と.....｣
五十嵐｢.....｣
伊東さんは下唇を噛んだ。
ひとつ、またひとつ、彼女の仮面が崩れていく。
A｢確かに顔付きは悪かったんですが、圧力不十分だったわけでもなくコアも確認出来ませんでした。｣
五十嵐｢...つまりは.....CSL...｣
僕の呟きに彼女は頷く。
A｢...私、アメリカにいる時記事のこと否定してましたよね？.....だって、実際直接的に父や母を殺 されたわけではありませんでしたから...｣
そう言って、彼女は視線を落とし、何かを想起するように瞼をゆっくりと下げた。
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奏奏奏(プロフ) - きぇぇぇぇ！！さん» ありがとうございます！これからも頑張っていきます！ (2019年7月30日 18時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - レナさん» ありがとうございます！励みになります´`* (2019年7月30日 18時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
きぇぇぇぇ！！ - ラジエーションハウスは大好きな作品(？)なので頑張ってください！(？) (2019年7月30日 17時) (レス) id: 5d428d39a9 (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 待ってました。これからも頑張ってください。 (2019年7月16日 22時) (レス) id: 869c734d75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年7月16日 19時
