53話 ページ5
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あれから早数週間。
定時になる少し前、僕はタブレットに届いた新規メッセージを開いた。
五十嵐｢...！｣
"From：ピレス"
ピレス教授からだ...
僕は英文で書かれているメッセージを読み進める。
技師として活躍は出来ているか、とかまた読影のクライアントを頼んでもいいか、とかそんなような内容だった。
すると、少しだけ空欄が空いていることに気が付き、そのままスクロールする。
僕はその先に書かれていた文に辿り着くと、指を止めた。
"By the way, does Ms.Ito repeat interpretation of radiogram again?(ところで、Ms.伊東はまた繰り返し読影をしているんじゃないかな？)"
その先をどんどん読み進めて行くと、どうやら伊東さんは僕が日本へ戻った辺りから読影の見直しが酷くなったらしい。
五十嵐｢.....そうだったんだ...｣
小野寺｢...さっきからお前何を1人でブツブツ喋ってんだ？中々気持ちわりィぞ。｣
咄嗟に僕は液晶画面部分を隠し、立ち上がる。
それに驚いたのか技師長は｢うわっ｣と声を出してから｢お疲れ｣と言って去って行った。
五十嵐｢...あ、もう定時...｣
僕はもう一度液晶を付けて、メッセージの最終文まで目を通した。
五十嵐｢.....よし！｣
僕は立ち上がり、彼女がいるであろう読影室へと向かった。
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五十嵐｢...あ、甘春先生、お疲れ様です...！｣
甘春｢...お疲れ様です。こんな所で何してるんです？｣
読影室の前でウロウロしていると、私服に着替えた杏ちゃ...甘春先生が通りかかった。
五十嵐｢あ、あの...安藤先生って、こちらにいらっしゃいますか...？｣
甘春｢.....中にいると思いますけど。｣
｢じゃあ｣と言って去って行く杏ちゃん。
何かすごい気持ち悪がられていたような...気のせいかな...気のせいだよね...
そんな気持ちを心に押し込んで読影室のドアをノックし、中へ入って行く。
A｢あ、五十嵐さん。お疲れ様です！｣
ぱっと笑顔を見せて微笑む。
しかし、彼女の前のモニターにはまたいつものように"既に診断を終えた写真"が映っていた。
五十嵐｢...また見直し、ですか？｣
僕が問いかけると、彼女は少しだけ困ったような笑みを浮かべてから｢そうですねぇ｣と呟いた。
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英文にミスがありましたので訂正致しました。
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奏奏奏(プロフ) - リディア94さん» ありがとうございます…！大変遅れまして申し訳ありません！続編を作成致しました！ (2019年7月16日 22時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - すごくいいところで話が終わってる…ものすっごく素敵で面白い話なので、続き早くみたいです！！！更新待ってます！ (2019年7月16日 15時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - あいちゃむさん» ありがとうございます！毎日少しずつではありますが頑張っていきたいと思います´`* (2019年6月29日 12時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃむ(プロフ) - 毎回、更新楽しみにしてます！継続は大変だと思いますが、無理をなさらず可能な範囲で。。 (2019年6月29日 1時) (レス) id: a51c69fc03 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - 茉莉花さん» コメントありがとうございます！とても励みになります…*_ _) (2019年6月13日 22時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年6月13日 20時
