83話 ページ35
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藤本父｢...直樹が...俺の方を見ようとしてくれてた.....｣
涙と共に小さく零すと勢い良く立ち上がり、肩を上下させ山村を睨む。
A｢...！！...藤本さん落ち着いてくだ、｣
するとご主人はAを突き飛ばして山村へ掴みかかる。
A｢...わ...ッ！｣
五十嵐｢...！...伊東さ.......安藤先生、大丈夫ですか...！？｣
咄嗟に倒れそうになったAを抱き抱える形で五十嵐。
突然だったからか、"伊東"と呼んでしまい若干冷や汗をかいた2人だったが、周りは皆ご主人を抑え込むのに必死で気付いていない様子だった。
A｢へ.....あ、す、すみません...！｣
少しだけ視線を逸らしてそう謝ると、五十嵐は軽く微笑んでから手を離した。
藤本父｢離せッ！！！！...お前、だけはッッ！！！｣
辻村｢お気持ちはわかります！！！ですがここは病院です！！｣
辻村はご主人を背中から抑え込み、抵抗が無くなったタイミングを見て腕を外す。
ご主人は拳を握り、下唇を血が滲むほどきつく噛み締めていた。
藤本母｢...どうして...直樹を...？｣
目を真っ赤に染めて、残された息子である雄太を抱きしめながら山村へ問いかける。
山村｢あいつが...俺を、裏切ろうとするから...ッ！！...前は"親父なんていらない"って言ってたのに！！！｣
そう言って山村は左手の甲に貼られた血の滲んだ絆創膏に無意識的に触れる。
A｢...！｣
...山村くんは...虐待を受けている...？
山村｢直樹は段々変わっていった...ずっと、一緒だと思ってたのに！！...直樹が、おじさんや家族のことを.....大切にしようとするから...ッ｣
すると少年は涙ながらにその場へ崩れ落ち、｢ごめんなさい｣と何度も地面に頭を付けた。
藤本父｢...あいつと...キャッチボールしたかったなァ.....1度でいいから"お父さん"って言ってもらいたかった...｣
その言葉を聞き、五十嵐は直樹のスマートフォンを持って彼の名前を呼ぶ。
そしてスマートフォンを差し出しながら続けた。
五十嵐｢これ...直樹くんの携帯に残った貴方からの着信です。｣
藤本父｢...！！.....直樹...｣
ご主人はそれを机へと置き、奥さんと雄太に画面を見せる。
奥さんは画面を見るなり涙を零した。
そこにはこう書かれていたのだ。
"2019年5月○日 お父さん"と。
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奏奏奏(プロフ) - リディア94さん» ありがとうございます…！大変遅れまして申し訳ありません！続編を作成致しました！ (2019年7月16日 22時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - すごくいいところで話が終わってる…ものすっごく素敵で面白い話なので、続き早くみたいです！！！更新待ってます！ (2019年7月16日 15時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - あいちゃむさん» ありがとうございます！毎日少しずつではありますが頑張っていきたいと思います´`* (2019年6月29日 12時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃむ(プロフ) - 毎回、更新楽しみにしてます！継続は大変だと思いますが、無理をなさらず可能な範囲で。。 (2019年6月29日 1時) (レス) id: a51c69fc03 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - 茉莉花さん» コメントありがとうございます！とても励みになります…*_ _) (2019年6月13日 22時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年6月13日 20時
