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大橋side
今から行く、とメッセージを入れて運転席に乗り込んだ。
逸る気持ちを抑えつつ、安全運転で末澤の家へと向かう。
ピンポン、と鳴らすとすぐに出てきてくれた。
大橋「ありがとうな。丈くんは？」
末澤「分かった分かった(笑)居るから。」
どーぞ、と家に上げてもらう。
おぉ、大橋か、と言う丈くんはいつもどおりで少しだけ安心した。
末澤「コーヒーでも飲んでって。
俺が居ったほうが話しやすいって丈が言うんやけど、ええか？」
もちろん！と伝え、丈くんの向かいの椅子に座る。
はい、と3つコーヒーが置かれたところで丈くんが話しだした。
藤原「まず、何から話せばええんかな、、。
取りあえず、またプロデューサーさんに会うたんよ。楽屋に来て。
そんで、またGlare出された。よぉ覚えてへんのやけど、何か言わされたような気するんよ。
終わってから、また遊ぼうな、って言われた。
俺、そのGlareのせいで帰ろう思っても動けへんくて。Aぇも仕事やって聞いた気がして、末澤に電話した。」
末澤は何も言わずにカップに口をつけている。
何か隠してる。直感でそう思った。
大橋「めっちゃ心配した。」
ごめん、と小さく言われる。
大橋「なぁ、ほんまに覚えてへんの？」
図星のようだった。一見器用そうに見えて丈くんはすべて顔に出る。
話してくれるのをじっと待つ。
藤原「おれ、、気持ちいいって思ってしまった、、。
大橋のことちょっとでも忘れてしまった、、。
ごめん、、、ほんまにごめん。。。」
ぽろぽろと涙が溢れていた。
本能と理性。俺らの体には矛盾する二つが同居している。
丈くんは全力で戦ったが、Glareによって本能が勝ってしまった。それだけのこと。
大橋「ええって。帰ってきてくれたんやから。丈くん。大丈夫や。」
ほら言ったやろ、と末澤が丈くんのことを軽く叩く。
ごめん、ごめん、と泣く丈くんに立ち上がって近づき、抱き締めた。
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作者名：哀川樹 | 作成日時：2022年9月30日 22時
