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Y「…はぁ…。」









ぱたん。









『……。』









ため息をひとつ残してユンギが出て行った。






たまに…ユンギはああいう目をする。

優しくて妹想いのお兄ちゃん、じゃない目。








男の人、の目。









その目をしている時にユンギがどんな事を考えているのか、私だってなんとなくわかる。






……正直、心の奥の奥の真ん中で、嬉しいって思ってる。








でもその周りを、そんな風に思ってはいけない、怖い、という気持ちが囲っている。

そしてそんな時思い浮かぶのはみんなで撮った家族写真。

幸せな瞬間を切り取ったあの写真は、私にとってもユンギにとっても宝物だし、ブレーキになってる。









……私は、気づいたらいつのまにかユンギを想っていた。









きっかけなんて思い出せない。
大きな何かがあってそうなった訳じゃなくて、毎日毎日ちょっとずつ増えていった気持ちだったと思う。



だから自覚した時にはもう自分ではどうしようもなかった。

自分達では、かな…?









お互い、恋人も作った。

色んな経験をしたけど、頭のどこかには必ずユンギがいて。

相手の人はとっても良い人だったけど、結局好きになりきれずにお別れした。








それも、お互い。







側から見たら多分、異常、なのかな…そうだろうな。

周りには当然言えないと思ってるし、両親には絶対、絶対、言えない。

だから私もユンギも口には出さない。

一度もそんな会話したことない。






でも、目が、手が、言葉より真っ直ぐに語っていて
…。



そしてそれはきっと、私も一緒なんだ。









まだ心臓がどきどきしてる。

もし、ユンギがあのまま…

どうする?









きっと私……






今日は………

壁を向いて寝よう。

ユンギが戻ってきても寝たふりしよう。









そう思ってたけど、結局寝付くなんてできなくて。









出勤時間の目覚ましのアラームがなるまで起きていたけど、ユンギは部屋に戻ってこなかった。

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設定タグ:BTS , JIN   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:そー | 作成日時:2019年10月13日 21時

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