せんせっ！《ヒロアカ》 (ページ10)

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９話ページ10

『ふぇ、グスっ…』

あれから一向に涙が収まらない。

悲しいんじゃない、嬉しいんだ。

久し振りに泣いた。お母さんが死んだ時が最後かなぁ…

「もう泣くな。もう話しきったろう？」

『先生。いい雰囲気なんですけど、ぶち壊すようなこと言っていいですか？』

あれを言わないと進まない。

『先生…私、家持ってません。どうしたらいいですか？』

断られたら野宿かなぁ。

「なんだ、そんなことか。俺の家に来い。」

『え。』

「同じこと二回も言わせるな。俺の家に住め」

こんなことあっていいのだろうか。憧れのヒーローの家に住むなんて…

『いいんですか…？こんな子供に』

「我慢して来たんだろ？あっちの世界で。一人で寂しかったんだろ。俺がいる」

初めて言われた。今日は、泣いてばっかだな。

『せんせい？ありがとう。』

今まで見せたことのないくらいの笑顔で笑った。

「どういたしまして」

この後先生の顔が赤くなったのは言うまででもない。