告白してきたのは、残念なイケメンでした。いのあり

やぶとひかる ページ31

ひかる side


ひか「…あれ、どーしたの、薮…」


やぶ「光が、元気ない気がして…」


…だからって何でわざわざ来るんだよ。
おじゃましまーす！って大股で歩く後を追いかける。大きくなった背中。


″光俺らずっと、一緒な！ずっと俺が守ってやるからな！！″
″ほんと？約束だよ、宏ちゃん″
そんな約束をした小さな俺ら。
薮はそのことをずっと覚えているんだろうか。


光、光っていつも俺を甘やかしていた薮に初めて彼女が出来たのは中学3年だった。
なんだか、彼女に悪くなって。いや、同じように宏ちゃんって呼ばれるのが嫌で、薮って呼ぶようになったんだっけ。
薮はなんで薮なんだよ！なんて、怒ってたけな。


やぶ「ひかる、俺には話して？最近ずっと、元気ないよね？」


ひか「そんなことない。…なにもないよ！」


薮の目がこわい。真剣な瞳。薮がこんな顔するときはどんなに話を逸らしても無駄なんて分かってる。


でも話すことなんて出来ねーよ。
だってさ、お前のことなんだよ？

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