【BL】 ドＳな彼に飼われています 【リメイク版】

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あぁ……言ってしまった



想定外の返答だったのだろう、男は驚いたように固まっている。

俺を見下ろす瞳の中に、動揺が見て取れた。



死ぬの、怖いなぁ……
きっと、とっても痛くて、苦しいはずだ。



それでも、俺は『この男に飼われる』という選択肢を選べなかった。


この男は人狼狩人で、今までに俺の仲間をいっぱい殺してきたのだろう。
そんな奴に屈するくらいなら、死んだほうがマシに思えた。



「いいよ、殺して……」


すっかり諦めモードで、ぼんやりと男を見つめる。



「………ﾁｯ」

男の舌打ちが聞こえた。


「な、なんだよ……」

何が気に入らないというのだ……意味が分からない。




俺が戸惑ったように聞くと……

急に服の襟の部分を引かれ、ぐいっと持ち上げられた。


首がしめつけられ、息が苦しい。


「んっ……、ちょ、やめっ……！」

「殺してくれ？ 却下だ。俺はお前を自分のものにしたい。殺してたまるか」

「な…ん……っ、でっ……！」


なんとか声を絞り出す。



「……お前が好きだ。ひとめぼれだった」

そう耳元でささやかれると同時に、俺を持ち上げていた手を離された。



ドサッ

重力に従って、体が崩れ落ちる。





……彼は俺を殺してはくれないらしい。

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