幼なじみの彼と彼について 2

10 ページ10

「あら？今日は仲良く登校するの？」
ママが驚いている。

そういえば……さゆりとは元々一緒に登下校する習慣がなかったな。

「うん、ママ昨日少し話したでしょ？私が目を光らせておくから。さあ、A行くよ？」
ニコニコしながら、玄関へ連れられていく。

「昨日、先生とは電話で話したから。さゆり？頼んだわよ？」

「任せといて？」
ママに言うさゆり。
「行ってきます」
私もママに手をふり玄関を出た。



学校へ行くと、生徒玄関に彩也香達がいた。
何か話しているが、まだ気づいてない。

昨日の事を思い出し、足がすくむ。
そんな私にさゆりが気付き、
「A？大丈夫。堂々としなよ」

「よぉ。朝から二人共派手に可愛いな！」

後ろに天元がいた。

「ちょっと……天元？あんた来たら目立つでしょ？ほら…女子達が見てるじゃん！離れなさいよ！」
さゆりが追い払おうとしてるのを私が止める。
「さゆり、大丈夫だよ。天元おはよう」
ニコっと笑うと教室へ向かう。


「何かあったら俺の教室にこいよ！」

後ろから天元の声が聞こえる。

「ばか！目立つって言ってんのに！」
さゆりが呆れながら笑ってる。



今日１日平和な日になりますようにと
心から祈った。







その様子を彩也香達が見てるのを

私は気がつかなかった

11→←9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す