幼なじみの彼と彼について 2

デート ページ38

売店から戻ると

「あーあ、囲まれてんじゃん」

本当だ。

ちょうど2人組の女の子に声をかけられてた。

「ねぇねぇ、こっそり近づこうよ？あの二人がちゃんと断るのか見たい」
さゆりってば……趣味悪い…

私は実弥が女の子と話をしてるだけでイライラするのに。
さゆりは余裕だなー。
半ば強制的に
さゆりに連れられて建物の反対側からこっそり近づく。



「ねぇ？お兄さん達2人？
私達と一緒に遊ばない？」

「二人とも、めちゃイケメンだよね？」

直くんと実弥にボディタッチしてる

「俺ら、連れと来てるから。」

めんどくさそうにしている実弥。




様子を見ててモヤモヤとした気持ちになる。

「ねぇさゆり…もう行こうよ？」

さゆりに訴えてると



「ねぇねぇお姉さん達ー？可愛いねぇ？2人でいんの？」

う……チャラい男2人に声をかけられてしまう。
めんどくさいことになった。

「私達彼氏と来てるの」
さゆりがハッキリ言う。

「えー？またまたぁ、本当は2人でしょ？
だいたい彼氏なんてどこにいるの？」

さゆりが
「ほら？あそこにいるから……」
と、指を指したが……

あちらもナンパされてる最中……
しかも、こっちから見たら女の子がベタベタしてるから、カップルに見えるじゃん！！

「あの4人のカップル？」
冗談だろ？と笑う男たち。
「違うわよ、私の彼だもん」
イライラしながらさゆりが言う

「ふぅーん……彼氏…他の女の子とイチャイチャしてんじゃん、可哀想に。あんなのほっといて、俺たちと遊ぼーよ？俺たちの方が楽しいって。」
ニヤニヤしながら言う。

もう一人の男は、かなり強引で
「はーい、君たちは僕らと遊ぶの決定ー！」
私の肩を無理矢理抱き、連れて行こうとした。

「やだって言ってるでしょ？」
もめてると、実弥が声に気づいた。

「A？」

「ちょっと……誰の名前言ってるのー？私の名前はぁ……」
実弥がイライラしながら
「悪いけど俺、女と来てるから。
先輩、あいつら絡まれてる」

「さゆり！」

「え？ちょっと待ってよ？」
そういう女の子を置いて
二人がこっちに来る。


「俺らの女になんか用？」


チャラい男よりかなり大きい二人が上から見下ろすと、

「チッ……本当に男だったんかよ……」
二人はこの場を去った。


「何やってんだよ…」
先輩がさゆりに言うと

「直くんだって声かけられてたじゃん？」
ぷぅっと、ふくれるさゆり。

「A何もされなかったか？」

「ん…大丈夫だよ？」




まさかの出来事だったわ…

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