幼なじみの彼と彼について (ページ18)

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噂ページ18

私が失恋してから数ヶ月

天元と学校ですれ違ったり、
家の前でも何度か会ったりした。

天元は、いつも何か言いたげにしているけれど、
関わらない事で忘れようとしてる私は
徹底的に避けた。

ある日、クラスの女の子が話かけてきた。
以前実弥の事を何か言いかけた子。
「ねぇねぇ、さゆりちゃんと実弥くんと何かあった？」

「え？わからないけど…」

「最近一緒にいないよね？ってかさ、実弥くんが相手してないかんじ？」

そうなんだ……
あんなに仲良かったのに。どうしたのかな。

「やっぱりさ……」

やっぱり？

「何？」

「噂本当じゃないかなって。」

噂？

彼女は、周りをキョロキョロして小声で言った。

「実弥くんがAちゃんの事好きって噂」

は？

「何の冗談？あり得ないから。私嫌われてるよ？」

「だって……昔から噂されてたんだよ？知らないの？

ほら？Aちゃん、昔よく男の子にからかわれてたでしょ？」

「うん…」
天元に助けてもらってからは、無くなったけど。

「これ、男子から聞いた話だけど……
あれさ……実弥くんが、Aちゃんをいじめてた男の子達と喧嘩して、相手の男の子怪我させたんだよ。Aちゃんに絶対手を出すなってすごい剣幕だったらしい。」

「うそ……だって…あれは…」
天元が助けてくれたからだと思っていた。

実弥は、いつも私に無関心で、
冷たかったし……
目も合わせないのに？

どういうこと？

ふと、昔の記憶が甦る。
あ……あの時…私が怪我したあと……
実弥が怪我させたと
クラスの男の子のお母さんに
実弥のおばさんが
謝ってた……。

私を庇ってくれてたってこと？
そんなそぶり1度もしたことないじゃん。
どうして私なんかに……

ドキンドキン……
心臓がバクバクする。

「じゃ、私は伝えたからね？さゆりちゃんに取られないようにね？私はAちゃんの味方だから」
ニコっと笑う。