企て ページ22
*
「それなら僕の…」
横山先生の顔が真剣なものに…
「…先生?」
先生を見つめると、先生は、チラリと隣の席を見てから言った。
「僕の奥さんに…(バン!!ガシャン!!)」
一瞬何が起こったのか分からなかった。
机を叩いたような音と、グラスが当たる音が店内に響く。
恐る恐る隣を見ると……凄く怖い顔した実弥が立っていた。
「不死川ぁ、ちぃと落ち着けよ。」
宇髄様が落ち着かせようと肩を持っていた。
「あ?俺は冷静だァ」
……どうしたのだろう。小林さんと、
何かあったのだろうか?
すると、横山先生が実弥に向かって言った。
横「…はは。やっぱりな。君も、Aちゃんの事が……」
実「はぁ?!そんなんじゃねェ!!」
苛々しながら横山先生に言い返す実弥。
…実弥が私なんかを……
だって…隣に恋仲の小林さんがいるのよ?
夢「先生?彼のお隣の女性が恋仲の方ですから……」
そう説明すると、実弥が声を荒げる。
実「あァ?どうしてそうなンだよ!!!」
あまりにも大きな声だったため、周りのお客様から一斉に注目される。
ざわつく店内。
ヒソヒソ話をし始めるお客様と、先輩女給
まずい。
このままでは、実弥が出入り禁止になってしまう…
夢「先生……外に行きませんか?私をどこか連れて行って下さい。お話の続きは、その後お聞きしますから」
横山先生は、私の提案に驚きながらも、
横「誰にも邪魔されないと言うことか。では、そうしよう。会計をしてくれ」
そう言うと、席を立つ。
小「お二人にさせておきましょうよ?お似合いだし。うふふ。わたくし、お手伝いしてきますね?」
実「………」
宇「おい不死川、外は…止めといた方がいいだろ?この時間は…Aちゃん一人にしたら……」
宇髄様が心配し、実弥に話しているが……
椙崎さんに外出許可をいただき、横山先生と店外へ行く為に忙しくしていた私の耳には届かなかった。
裏に行き、用意をしていると小林さんが来た。
…何の用?
小「Aさん!間に合って良かった。実弥さんから言伝てです。鬼は…宇髄さんと実弥さんが警護しているから安心して出掛けてきてくださいね?そう仰ってました」
夢「それは、ありがとうございます。」
実弥、心配してくれてたんだ。
「クス……ちょうど良かったわ…」
「…え?何か仰いました?」
「いいえ。安心して行ってきて?」
私はこの時、小林さんの黒い笑みに気づかなかった。
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芳美(プロフ) - 前にメッセージありがとうございました♡読み始めたばかりで返事の仕方も分からず…(>_<)実弥のラスカルの画像も何故か消えてしまいました^^;これからも楽しみにしてますね♪ (2022年11月23日 18時) (レス) @page38 id: 7b568aa020 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 実弥LOVEさん» この作品を面白いと仰ってくださり本当にありがとうございます。とても嬉しいです。パスワードですが、すみません、誰でも閲覧できるこちらではお教え出来ないので、メッセージに問い合わせいただけたらと思います(^-^) (2022年5月18日 20時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
実弥LOVE - 暁に風想ふ。凄く面白いです。この続編のパスワード教えて下さい。 (2022年5月18日 16時) (レス) @page50 id: 46d98ab23b (このIDを非表示/違反報告)
しおちゃん - あのぅ....えのき様!私も占ツク作家デビューしたんですよ!鬼滅の内容で、「師範はご都合血鬼術と格闘中」っていうんですけどぉ....←さらっと宣伝すみません......ぜひ遊びに来ていただけると嬉しいです! (2022年3月29日 22時) (レス) @page45 id: 00486be8b9 (このIDを非表示/違反報告)
しおちゃん - ひゃぁ....やっぱりえのき様の作品はどれも目から水の呼吸が止まりません....。過去作をもう一度読んでいるんですが、やはり同じところで...あぁ.....新しい発見や伏線回収でさらにキますね....。ありがとうございますぅ.....あぁ (2022年3月29日 22時) (レス) @page45 id: 00486be8b9 (このIDを非表示/違反報告)
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