人間不振 ページ43
＊＊＊
「せっかく皆さんで楽しんでいたのに、私のせいで……本当に申し訳ありません」
深々と頭を下げると、何を仰るのですか？と、優しく肩を擦られる。
「大丈夫ですよ？これが私達の仕事ですから。
何事もなくて良かったですよ。さあ、ご主人も心配されてますから、あちらへ。」
「ありがとうございます。でも……せっかく蜜璃ちゃんのパーティーにいらしてたのに…私のせいで、呼び出されたんですよね？」
……さっきの言葉は、上部だけの優しさで私に言っただけなのかもしれない。
心の奥底では、迷惑な女だと思ってるのかもしれない。さっきの事で、疑心暗鬼になり、
人の好意を素直に受け取れない自分がいた。
「Aさん…と仰ったかしら？あなたは、何も悪くないわ？あなたは被害者よ？本当に何事もなくて良かった。不死川君は、あの時急いであなたを追いかけて正解だったわ」
実弥が私を……だからあの場所に来てくれたんだ。
カナエさんと、二人で話していると、そこに実弥が来た。
「A、終わったか？」
「あ……うん……」
浮かない顔をしている私を見て、
実弥がカナエさんに、どうしたんだ？と聞くと、
「Aさん、私達が呼び出された事に責任を感じているのよ。そんな事より、怖かったでしょう？そんな時に、聴取なんて…口に出したく無かったでしょうに……。本当にごめんなさいね？」
小林さんは迷惑だと言っていたのに、カナエさんは凄く優しかった。
「それに……」
少し考え、私に話してきた。
「謝らなければいけないのは、私達の方だわ？」
「私達があんな話をしてなければ、Aさんは、こんな恐ろしい目に合わなかったはず。
本当に…ごm『あ！皆さんここにいたんですか？』」
振り返ると、小林さんがいた。
「先程は嫌な事を聞いてしまってすみません。これも仕事でして…不死川さん、大事な奥さんに嫌な思いさせてごめんなさいです！」
「は？仕事だから仕方ねぇだろォ。こっちこそ色々世話になったな」
待って？さっきとはまるで別人…
「小林、あのね？彼女、私達が呼び出されてたこと、すごく気にしてみえるのよ。あなたからも、大丈夫だと言ってあげて？」
カナエさんは、そう言うけどさ？
この人はさっき私に迷惑って…
「えー？私達にはよくある事ですから！気にする必要ないですよー。それより、無事で何よりです！」
ニコニコしてる彼女をみて
人間不振に陥りそうだ。
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えのき(プロフ) - れもんさん» コメントありがとうございます！褒めてくださりありがとうございます！お気に入り登録もありがとうございます！楽しんでもらえたようで良かったです(*^^*) (2021年9月26日 7時) (
レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - こんばんは！読みだしたら止まらなくなって、すいすいと全部読めました！とっても面白いです！続編も楽しみにしてます！お気に入りを666から667にしてしまった罪悪感…。…でも、お気に入りにしない選択肢はなかった！ｳﾝｳﾝ(/・ω・)/ (2021年9月25日 20時) (レス) id: 5102ae8dc8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - ユイぱさん» 続編へ移行します。準備が整いましたら公開しますね！ (2021年9月23日 17時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 柚葉さん» 小林さん……こわいよね？ (2021年9月23日 16時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
ユイぱ - 続編できるんですか？楽しみです！ (2021年9月23日 16時) (レス) id: 21c5274ef7 (このIDを非表示/違反報告)
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