検索窓
今日:8 hit、昨日:8 hit、合計:84,840 hit

事情聴取 ページ42

***




小林さんは、私の向かい側に座ると
深いため息をつく。






「……まったく…あなたの自分勝手な行動のおかげで、私達まで呼び出されてしまったじゃないですか?」







「……申し訳……ありません……」

頭を下げ謝った。








「……本当に迷惑」






「……え?」




聞き間違い……じゃないよね?




この人……警官だよね?
どうしてこんな事言うの?






凄く迷惑そうな顔をしながら、私に聞いてきた。






「……で?何されました?どこ触られたんです?さっさと話してくれません?」






「……あの、私怖くて……」


さっきまで、恐怖で声も出なかったのに……
直ぐ話すなんて……また震えがきてしまい、
黙っていると……



「は?かまととぶらなくていいですよ?
触られたのは?胸?それともスカートの中?」




まって……




そんな言い方しなくても……





私の反応を見ると、また大きなため息をつき、机にボールペンをカツカツ当て、イライラしながら言った。





「どうして……あなたみたいな人と結婚したんですかね?」








「……え?どういう意味ですか?」






聞き返すと、小林さんは言った。









「カナエ先輩なら許せたのに」









……は?


……どういうこと?


言葉が出ない……。


何が……言いたいの?








「な……何を仰ってるんですか?」









小林さんに聞き返すと、ニヤリと笑い私に言った。






「不死川さんからよく聞いてるんです、迷惑って言ってましたよ?あなたのこと。自分勝手だって。私も今日のあなたを見て思いました。」







「嘘……実弥は、そんな事、絶対言わない。」



そう言い返すと、笑いながら私を追い詰める。



「はは!そんなの!!本人に言うわけないでしょ?」









そして無表情な顔をして私に言った。








「本当に……迷惑。さっさと別れちゃえばいいのに」








────




ーバタン




個室から出るとため息が出てしまう。
まさか、あんな言われ方するとは
思いもよらず、涙が滲む。









「不死川さん?大丈夫ですか?」









心配そうに…優しく声を掛けてきたのは




カナエさんだった。

人間不振→←実弥の同僚



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (120 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
568人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

えのき(プロフ) - れもんさん» コメントありがとうございます!褒めてくださりありがとうございます!お気に入り登録もありがとうございます!楽しんでもらえたようで良かったです(*^^*) (2021年9月26日 7時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - こんばんは!読みだしたら止まらなくなって、すいすいと全部読めました!とっても面白いです!続編も楽しみにしてます!お気に入りを666から667にしてしまった罪悪感…。…でも、お気に入りにしない選択肢はなかった!ウンウン(/・ω・)/ (2021年9月25日 20時) (レス) id: 5102ae8dc8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - ユイぱさん» 続編へ移行します。準備が整いましたら公開しますね! (2021年9月23日 17時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 柚葉さん» 小林さん……こわいよね? (2021年9月23日 16時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
ユイぱ - 続編できるんですか?楽しみです! (2021年9月23日 16時) (レス) id: 21c5274ef7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:えのき | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年8月16日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。