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29話 ページ31

そらるside




理性を抑えるために、長風呂をしてから上がると、もうAは食べ終わっていた。


「あ、やっと上がってきた……良かった、溺れてるのかと…。」

「溺れてはないよ。」

「でも髪の毛びしょびしょ、乾かそっか?」


何その神イベント、と心の中で歓喜する。


「じゃあお願いします。」

「まかせて。」


ということでソファにA、床に俺が座ってドライヤーで乾かしてもらう。


「気持ちいい。」

「一応女だからね、ドライヤーは使うよ。」

「一応じゃないよ、Aは。」

「ありがとう、でもやっぱり若い後輩ちゃんとかは本当に可愛いんだよ。」

「可愛いだけじゃ足りないよ。」

「そうかな…。」


割と本心で言っている。

Aは可愛いけど仕事も両立出来て、空気を読めるし、時折見せる大人っぽい表情だって好き。

なんか心の中で考えてると少しだけ恥ずかしくなった。



「はい、乾いたよ、やっぱり髪の毛フサフサだね。」

「フサフサは嫌い?」

「ううん、好き。」


その好きって言葉にやっぱりドキリとする。

フサフサな髪に対しての好きだとは分かっていても、嬉しくなってしまう。


「今日は彼シャツも見れたし、髪も乾かして貰えたし、大満足かな。」

「私は何もしてないのに。」

「いいの、満足満足、少し襲いそうになったのは居た堪れないけど。」

「……し、仕事が…次の日にないなら……いいよ…。」

「……えっ、本当?本当に本当?」

「……う、うん…。」

「じゃあ覚悟しておいてね。」

「……はい。」


自分が否定されてないことに安堵と喜びを覚えてしまう。

少し機嫌が良くなったところで、いきなりAが「あ。」と声を上げる。


「?どうしたの?」

「えっと、こういうの私から良いのか分からないけど。」


と言うと、いきなり頭の上から顔がおりてきて、唇を少しの間だけ触れる感触。


「……やっぱり私もキス魔だから…ね。」


いたずらっ子のように笑う姿に、今度は俺が顔を赤くすることしか出来なかった。

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彩華 - 何この神作品!私が書いてる小説とは全然違う...!良かったら私の小説読んd))))) 殺人犯との鬼ごっこっていう名前だy)))))←宣伝するな (2019年8月22日 18時) (レス) id: e742c3b57e (このIDを非表示/違反報告)
- りっちゃんさん» こんな気まぐれに書いた作品を読んで頂きありがとうございますw (2019年8月19日 22時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
りっちゃん(プロフ) - ああああ!!なんで高評価って一回しか押せないんだあああ!!!(うるさくてごめんなさい) (2019年8月19日 16時) (レス) id: 75e3c0ea04 (このIDを非表示/違反報告)
- 狂鬼さん» 先を書いてきます…w (2019年8月19日 16時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
狂鬼(プロフ) - 飴さん» お?またまたいい展開だ。あまちゅ56されねぇかなそらるんに…← (2019年8月19日 16時) (レス) id: b1fcaf3ab6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月5日 16時

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