そらるの弟は睡眠と食事をよく忘れる。【歌い手/男主】

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まふまふside


そらるさんのワンマンライブの日。

僕はそらるさんにA君の食事を任され､そらるさんの家に来ている。


A君に｢行くよ〜｣ってメッセージを送ったけど､いつまで経っても既録が付かなかった。


そらるさんいわく曰く＿＿＿＿＿

｢Aはパソコンを使う時､常にスマホの電源を落としてする癖｣があるらしく､L○NEを送っても気づく事の方が稀らしい。



ガチャッ＿＿＿＿


そらるさんから預かった合鍵で僕は扉を開けて､｢お邪魔します｣と言って家にお邪魔した。

静まり返ったリビングを通って､A君の部屋に向かって歩いた。


カチャッ＿＿＿＿＿


A君の部屋の扉を開けると＿＿＿＿電気が付いて明るくされた室内で､カチャカチャッとキーボードを早打ちする音だけが聞こえて来る。


部屋の扉が開いた事すらA君は全く気付いていないみたいで､ずっとパソコンに向かっている。

周りには“酔鯨”の瓶が壁に沿って2､3本並んでいる。残りは何本か床に転がっている。


凄い集中力だな…………。
僕は1人で感心しながら､チラッとA君の部屋の中を見た。


部屋にあるのは＿＿＿＿＿パソコン､ベッド､クローゼット､小さな本棚くらいで殆ど物が置いて無い。
色は黒で統一されていて､壁や天井まで黒い。


漫画もぬいぐるみもフィギュアもグッズさえも何も無く､曲の入ったCDやアニメのDVDも無い。

小さな本棚には何本かゲームが入っているけど＿＿＿＿＿全部A君の作ったゲームのようで“一ノ瀬A”と名前が見える。


僕は集中しているA君の邪魔をしないように､部屋の扉を静かに閉めて部屋を出た。

取り敢えず昼食を何か作ろう。
リビングに戻って来た僕は＿＿＿＿冷蔵庫を開けて食材の確認をした。


野菜が沢山残っていたので､僕はパエリアとシーザーサラダを作る事にした。


30分後＿＿＿＿


予定通りパエリアとシーザーサラダが美味しそうに出来上がった。

さてA君を呼ぼうと思っていたら＿＿＿＿＿扉が開きA君が髪をかき上げながら出て来た。


眠っていないのかボーッとした顔をしていたA君は＿＿＿＿＿洗面所に向かって行った。



バシャバシャッ＿＿＿＿


顔を洗う音が聞こえ､タオルで顔を拭きながらボーッとした表情がスッキリとした表情になってA君が帰って来た。

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