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『風邪』《リクエスト》 ページ31

主受け(風邪)✕まふ攻め(看病)✕風邪
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朝からだるくて、思うように体が動かない。
思えばWING(ウィンク)で風邪流行ってたし……もらってきたパターンか…。

今日は外に出て海外の人と打ち合わせがあるから何としてでも行かなきゃ…。

とりあえず熱を測ってみる。
機械音と共に俺の虚しい声が部屋へ響いた。



「38度7分……」



思ったより高い熱に苦笑いしつつも、食欲もないので珈琲と薬を飲み、いつもより少し厚めのジャケットを着て会社へ向かった。



「ちょっと、麻生くん?」

「はい、」



会社に着いてデスクで打ち合わせの資料の最終確認をしていると、社内でとても良くしてもらっている百瀬さん(女性)に呼ばれた。




「麻生くん、熱あるでしょ。」

「え、ぁ……ないですよ?」

「嘘。ほっぺ赤いし、目が虚ろだよ。今日海外のお偉いさんと打ち合わせなんでしょ?」

「あぁ、はい。だから……」

「だめだめ。こんなんじゃ打ち合わせ前にぶっ倒れるわよ。私、今日の打ち合わせ明日に延期になったから、代わりに出とくわ。今日は帰りなさい。」

「いやっでも、」

「いいのよ、いつも後輩である麻生くんに仕事手伝ってもらってるし。今日くらい安静に寝ときなさい?上には私から言っとくから。」

「何から何まですみません……」

「んも〜頼りにしてるんだから、麻生くんもちゃんと先輩頼りなさいよ?」

「ありがとうございます、お言葉に甘えて今日は帰らせていただきます」

「はーい。お大事に。」



よろよろと歪む視界の中タクシーを止め、家に真っ直ぐ帰る。

家に着けば歩いて寝室に行く気力もなく、リビングのソファーに倒れ込む。

俺は生まれは東京、17歳まで育ちはニューヨークだった。まあ、要するに帰国子女ってとこなわけで、親を置いて来たため今看病して貰える身内はいない。



「ゲホッゲホッ……、はあ、辛い」



滅多に求めない人肌が恋しい。
誰かそばにいて欲しい。
……電話かけていいかな。



プルルルルル……



「もしもし!?月魅から電話なんて初めて!!!どうしたの!?」

「まふく……ごめ、ぃま、大丈夫?」

「ちょっ、風邪?!今行く。」

「ぁ、」



凄い、声だけで伝わった……。
でもとても助かる。


俺は安心して意識を手放した。

『風邪』《リクエスト》→←[28]



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ぱふねこ(プロフ) - 終わってしまったんですか?とても面白い作品だったので、続きが読みたいです。 (2019年3月2日 21時) (レス) id: d86ba7e8d7 (このIDを非表示/違反報告)
尾弔(プロフ) - あえなめこさん» ぜひ来てください! (2018年11月24日 12時) (レス) id: 6504b61ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あえなめこ(プロフ) - 尾弔さん» わぁぁありがとうございます!!また話題があればお話しに来てもいいですか…? (2018年11月24日 12時) (レス) id: 19f25aab35 (このIDを非表示/違反報告)
尾弔(プロフ) - あえなめこさん» お仲間同盟ですね!(?)構いませんよ◎ (2018年11月23日 22時) (レス) id: 6504b61ee3 (このIDを非表示/違反報告)
尾弔(プロフ) - あまおうしゃん。さん» ありがとうございます。良い作品を作れるように頑張って更新します。 (2018年11月23日 22時) (レス) id: 6504b61ee3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:尾弔 | 作成日時:2018年4月12日 21時

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