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『あの、すみません』
3人組の女の子はびっくりした様子でこっちを振り返った。
「え、あ、はい」
少し挙動不審になりながらも反応してくれたから、少し安堵しつつも、要件を簡潔に言う。
『銀テ、俺の所にすごい落ちてきて余ったので、よかったら貰ってください。』
え? とでも言いたそうな顔をして、俺を見る3人組の女の子。
『ふふっ、初参戦だったら欲しいですもんね。
俺はいつも来てるので一枚あれば十分です。
三枚ずつ貰ってくれませんか?』
俺は少し微笑みながら、目線を女の子達くらいに合わせて、銀テを差し出した。
「っ、ありがとうございます!」
「本当にありがとうございます!」
「お礼しきれないです…本当に…」
2人は泣きながら銀テを受け取って、深々と頭を下げた。
もう一人はほぼ放心状態に近いような感じで、手を震わせながら銀テを受け取って、これまた深々と頭を下げた。
「こんなにいいリスナーさんに会えて、良かったです!
あの、良ければTwitterの垢教えてくれませんか?」
『繋がりたいのは山々なんですけど…俺、まふまふさんにしか反応しない垢なので、やりとりはできませんし、相互も出来ないんですけど…。
それでも大丈夫なら…』
「いえいえ!
こんないい方をフォローできるなら、全然それでも構いません!」
『そうですか、じゃあ…。
【月魅@mafu_mafu】です。』
「え、」
自分で言うのもなんだけど、まふらーなら誰でも知ってると思う。
唯一リスナーで繋がってるからね、本人と。
目を真ん丸にさせる女の子にふわりと笑いかけ『じゃあ、またどこかで。』と言ってその場から踵を返して歩き出した。
まあ、マスクもしてるから完璧な顔バレは防げたでしょ。
てか元々(自称)中性で有名だからね、俺。←
ライブ会場の正面からはけて、俺だけが知る細くてしんみりとした人気のない駅までの近道を通る。
ドンッ
急に誰かが飛び出してきて、ぶつかった。
その人は衝撃で飛び出してきた後ろの扉に頭をぶつけそうになったので、咄嗟にその人の手首を掴み、引き寄せる。
『っ…セーフ、』
ギリギリ間に合ってお互い怪我は無し…にしても、この人もなかなかの長身。
俺と2センチくらいしか変わんないんじゃないかなって感じ。
俺と2センチしか変わらなかったらまふくんと同じだね。
…え、←
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ぱふねこ(プロフ) - 終わってしまったんですか?とても面白い作品だったので、続きが読みたいです。 (2019年3月2日 21時) (レス) id: d86ba7e8d7 (このIDを非表示/違反報告)
尾弔(プロフ) - あえなめこさん» ぜひ来てください! (2018年11月24日 12時) (レス) id: 6504b61ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あえなめこ(プロフ) - 尾弔さん» わぁぁありがとうございます!!また話題があればお話しに来てもいいですか…? (2018年11月24日 12時) (レス) id: 19f25aab35 (このIDを非表示/違反報告)
尾弔(プロフ) - あえなめこさん» お仲間同盟ですね!(?)構いませんよ◎ (2018年11月23日 22時) (レス) id: 6504b61ee3 (このIDを非表示/違反報告)
尾弔(プロフ) - あまおうしゃん。さん» ありがとうございます。良い作品を作れるように頑張って更新します。 (2018年11月23日 22時) (レス) id: 6504b61ee3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:尾弔 | 作成日時:2018年4月12日 21時