AI アイ【青】 ページ3
・
僕と貴女の出会いは普通ではなかった
なんなら関係も、可笑しいものだった
初めから、わかってたのに
『ころんさん お疲れ様です』
「ただいまー。そういや頼んでおいた洗濯、やってくれた?」
『勿論です』
疲れが溜まっていた僕は靴も揃える余裕すらなく適当に脱ぎ散らかしては思わずソファーにダイブする。
それを見兼ねた彼女は靴を揃えた後、
すぐ様動かしていた手を止めて僕の隣に来て頭を撫でた。
柔らかく女性らしい小さな手。
細すぎず程よく肉づいた太もも。
思わずかぶりつきたくなるような綺麗な首筋。
カラコン無しでも大きくて水分をたっぷり含んだ瞳。
あぁ、どうして君はそんなに麗しいのだろうか
完 璧 少 女 (年齢不詳)
あだ名:Aちゃん
僕は何かと前から家政婦(メイドでも可)を雇いたいとほざいていた。
まさか本気なわけないじゃないですか。
そう思いながらいつものように動画を見ていた時に
たまたま広告で見つけてしまい、彼女を雇うことになった。
『ころんさんはいつも頑張っていて偉いですね』
「へへ、そうかな」
僕が本当に欲しい言葉を君はかけてくれる。
毎日フル稼働で働く僕に癒しがあったっていいじゃんか。
『お風呂も湧いていますけれど先にご飯にしますか?』
"今日はオムライスですよ"
何処のメイドだよ
ツッコミを入れながらも優しい彼女が用意してくれた完璧すぎるトロトロ卵を口に入れた。
僕好みのお湯の温度に設定された風呂から出れば、綺麗に整えられたベッドが目に留まる。
お日様の香りがして、心が温まった。
さっきお酒を飲んだせいでふわふわした感覚に陥った僕は、思わず彼女の手を握ってベッドにそのまま倒れ込んでしまった。
「ねぇ〜Aちゃん、ぼく、えらい?」
『ころんさんはとても偉いですよ』
そんな堅苦しい言葉なんかとっぱらってさ。
僕 の こ と 、好 き に な っ て よ
家政婦との恋なんて、利用規約違反。
あぁ、なんて愚かなんだろう
絶対恋に落ちないなんて、誰が信じたものか
"絶対" なんて
ほら君は…
どんなに僕に忠実で優しくて甘やかしてくれても
本当は心なんてなくて
ただマニュアル通りに喋ってるだけなんでしょ
無性に腹立つ。
そう思った瞬間勝手に僕は君の唇に触れた。
人の温もりのない、唇に。
125人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
颯桜(プロフ) - つかささん» 素敵なコメントありがとうございます…!美しい文を目指して書いておりましたので気付いていただけて幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします! (2022年2月8日 2時) (レス) id: 86b77a05e2 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ - すみません。誤字がありました。表現力ではなく、表現です (2021年6月29日 22時) (レス) id: 9c959a8f88 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ - 初コメ失礼します。颯桜さんの美しい表現力が大好きでいつも楽しみにしながら読んでいます。これからも頑張って下さい。応援しています! (2021年6月29日 22時) (レス) id: 9c959a8f88 (このIDを非表示/違反報告)
颯桜(プロフ) - 琥珀さん» ありがとうございます( ; ; )忙しいので更新亀ですが頑張ります!ダークな感じいいですよね、ハピエンだけが全てじゃない。私はそう思います (2021年4月20日 2時) (レス) id: 86b77a05e2 (このIDを非表示/違反報告)
颯桜(プロフ) - うぐいすのしっぽさん» 分かります?AI私も好きなんですよ( ; ; )笑自画自賛します笑颯桜さん頑張りますありがとうございます! (2021年4月20日 2時) (レス) id: 86b77a05e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:颯桜 | 作成日時:2021年2月20日 19時