愛の在り方 【苺】

女遊 ｼﾞｮﾕｳ 【赤】 ページ1

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『今日も一日楽しかったです』




可憐な少女が隣で儚げに笑う


頬を撫でた風が少し冷たくて胸の奥をじわりと凍らせる。





｢俺もだよ。こんなに喜んでもらえてよかった｣




『莉犬くん、センス良すぎます』



特に練りもしなかったデートコース。


過去に繰り返し別の女に使ってきた同じデートコース。




昔の数々の女が1番喜んだ定番のデートコース。




『あのカフェ、素敵だったなぁ』



｢ほんとに？！俺、Aちゃんが好きそうなの頑張って探したんだからね！｣






それでも君はこんなにも満足そうに微笑んでくれる





あぁ、かわいい。

そして、なんて憐れな。



こんな俺に捕まっちゃって可哀想な子羊。





夜の静かな街。
街灯がほのかな光を放って世界を照らす。




うん。完璧。


あとは女がそうやって俺を────────



『莉犬くん』





小さな手が、温もりが、触れる。



はい ビンゴ。





｢なぁに、Aちゃん｣





俺は勝ち誇った瞳で彼女を見た。





月夜に照らされて、ゾッとするほど白い肌はあまりにも美しすぎた。






『私、まだ帰りたくない』






きたきた。

俺は、この瞬間を待っていたよ





俺は遊び人。
女を弄んでだらしない関係を続ける、屑男。





｢そっか。奇遇だね？俺も同じこと思ってたところだよ｣



『嬉しい、です』



もう少し、歩こうか



なんて提案してだんだんその気にさせる。



ことを済ませて盛大に振ってやる





女ってアホだからさ


ロマンティックで甘ったるい毒を吐かれれば
簡単にしっぽ振って寄ってくるんでしょ






いつまでもそうやって俺に縋って寄りたかって





溺れ死ねばいい

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