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一織side
「…そうですか」
『そこはもうちょっと喜ぶところでしょー！』
「喜んでますよ」
『無表情すぎて喜びが伝わりません！』
本当に喜んでいる自分がいる
この前一緒に出掛けてから思っていたことがある
『まぁいいや、次あれ見に行こ…えっと…黒いイルカみたいなやつ！』
「シャチの事ですね。なんでそんなのもわからないんですか」
『わかりますー名前が出てこなかっただけですー！』
「はいはい、早く行きましょう」
五十嵐さん、貴方と一緒にいるのは
『かわいー！』
「えぇ、可愛いですね」
『和泉の好きな感じの可愛さ？』
「…はい」
『周りに生徒いないからそんな小声じゃなくて大丈夫だよ』
思ったより楽しいんです
絶対に本人には言ってやりませんけど
「五十嵐さん、ありがとうございます」
『ほへ…？どうしたの急に…』
「何間抜けな声出してるんですか…
何となく、貴方に感謝を伝えなければいけないと思ったんです」
退屈な音が鳴り響いて、モノクロだった世界に
愉快な音を鳴らして、色を付けてくれた貴方に
伝えなければいけない言葉は「ありがとう」だから
『あのさ…和泉』
「何ですか？海洋生物の名前なら自分で…」
『違う…1つ聞いてもいい？』
「は、はい…」
五十嵐さん…何故貴方は、あのテラスの時と同じ目をしているんですか…
『和泉ってさ…私の事、好き？』
「…はい？」
『友達としてとかじゃなくて、恋愛的な意味で』
何でそんなことを聞くのかわからない
でも、ここで冗談だと思って流してはいけない気がする
「好きじゃないですよ」
『そっか…よかった！』
「よかった？どうしてですか？」
『よかったものはよかったの！』
好きかと聞いて好きじゃないと答えられて喜ぶものなんですか…？
「じゃあ、私も聞いていいですか？」
『んー？なんでもどうぞー』
「貴方は、何故あの2人の恋愛の手伝いをしたんですか？」
『あの2人って…班のメンバーの？』
こういうのは聞いちゃいけないんだろうでしょうけど
私に質問した分、答えてもらいます
『…私以外の人に幸せになってほしいんだ』
「…貴方ってたまによくわからないこと言いますよね」
『私はそういう人間だよ。よくわかんない人間』
「貴方が誰かを幸せにするなら、誰が貴方を幸せにするんですか」
『私はずっと幸せだよ…これ以上幸せになりたくないだけ』
いつもと雰囲気が違う
幸せなんて捨てたみたいだ
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あー - 一織かっこよすぎ！凄く感動しました！！これからも頑張ってください！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: f61b58d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
天空の巫女(プロフ) - 1.9さん» ありがとうございます！一織のキャラいまいち掴めてなかったので心配でしたが、そう言っていただけると嬉しいです！ (2019年4月3日 9時) (レス) id: 65781b15d9 (このIDを非表示/違反報告)
1.9 - 一織最高…!とっても面白いです!!これからも楽しみにしてます!頑張って下さい (2019年4月3日 8時) (レス) id: 47aa25969b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2019年4月1日 15時
