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アイドリッシュセブン結成後、有名になる前の話だ
和泉一織は、クラスで特に話すような友達もおらず一人で本を読んでいた
そう、読んでいたのだ
『何読んでるのー？』
「……何か用ですか、五十嵐さん」
「お、よく私の名前を知ってるねー
私読書好きでさ…和泉が何読んでるのかなーって」
一織に話しかけたのは、クラスメイトの五十嵐A
「…貴方の趣味なんか聞いてませんけど。
中島敦の「山月記」ですよ」
『おぉー難しいの読んでるねー』
「別に」
『和泉冷たくないですかねー？』
特に話したこともないクラスメイトが、何故此処まで話しかけてくるのか
一織には理解できなかった
「…用が済んだなら何処かへ行ってください」
『何処かへ行くも何も私の席隣だよー』
「なっ…そうでしたね……」
『さぁ、他にもある？私をどこか遠くへやる方法は』
謎のドヤ顔の五十嵐に、一織は少しばかり引いていた
『そんな顔すんなよ…なんでそんなに嫌がるかなぁ』
「貴方みたいなクラスの人気者が、私みたいな人に話しかけて
あとで貴方の友達に何か言われるのが嫌なだけです」
『大丈夫！私の友達はそんなガキみたいなことしないよ！』
「貴方が相当ガキっぽいから心配なんです」
『普通に悪口だよそれ』
一織が言った通り、五十嵐はクラスに友達が多かった
『ねぇ和泉ー』
「……」
『次の授業ってさー』
「……」
『…いーずみー』
「……」
『…和泉の鞄の中に入ってた兎の人形ってさ』
「……はい！？」
『あれ私の妹が好きなんだけどー』
「…何の事かわかりませんね」
『何だっけ…えっと……ポップちゃんみたいなの…』
「ロップちゃんです！」
クラス中に響いた
ヤバいと思ったのは、目の前の五十嵐がニヤニヤと笑っていたのに気付いたからだ
『あれー何必死になってるのかなー？』
「くっ…私の兄さんが好きなんです……」
『だからって叫ばなくても』
「兄さんの好きな物を間違えられたくないんです」
お兄さん大好きかよとかいう五十嵐の言葉を無視して、読書に戻る一織
「(兄さん、ごめんなさい…兄さんを売るようなことをしてしまって…)」
『…和泉ー』
「なんですか…うるさいですね」
『おぉこわー
お兄さんってどんな人なの？』
「貴方に教える筋合いはありません」
『でしょうね！はぁ…もう授業始まるしー』
五十嵐は一織に冷たくされたため、不機嫌のまま授業を受けた
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あー - 一織かっこよすぎ！凄く感動しました！！これからも頑張ってください！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: f61b58d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
天空の巫女(プロフ) - 1.9さん» ありがとうございます！一織のキャラいまいち掴めてなかったので心配でしたが、そう言っていただけると嬉しいです！ (2019年4月3日 9時) (レス) id: 65781b15d9 (このIDを非表示/違反報告)
1.9 - 一織最高…!とっても面白いです!!これからも楽しみにしてます!頑張って下さい (2019年4月3日 8時) (レス) id: 47aa25969b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2019年4月1日 15時
