ぶ り っ 子 で す が 何 か。 【オリジナル】

何がいけない。 ページ2

・




私は媚こそ、売るけれど人間関係は至って良好だ。

友達もいるし、先生からのウケも悪くない。



持ち物を女の子らしい、ピンク色に揃えて

新作のパステルカラーのリップを塗って、髪の毛を緩くツインテール。


後は袖を伸ばして、ひたすら内股に歩き、語尾を伸ばして声を高くして

甘ったるい程に甘い声で話して、写メ撮る時は上目に、アヒル口…。









…しているとでも思ったか。


あの小説のように、そんなわざとらしい事をする訳がない。

愛されたいなら、やり過ぎず、程々にするべきなのは理解しているからだ。


間違えないで欲しい。


私は嫌われたくてやっている訳じゃない。

“愛されたくて”ぶりっこをしているのだ。


男子に話し掛けられたから、印象を良くする為に接する。

女子に話し掛けられたから、相槌を忘れずにノリ良く接する。

先生に話し掛けられたから、積極的に良い事をして接する。



何が悪い、何がいけない。

好かれたい、愛されたい。誰でも思う事を、あからさまにしたぐらいで何だ。



気持ち悪いだの、性格が悪いだのという偏見を持ちやがって。



嫌いなら、関わらなければいい。

それが出来ないなら、私だって無理に近付く真似なんてしない。


嫌なら、そう言ってくれ。

陰口と悪口言われて、ぶりっこが嬉しい訳ないだろう。


控えめに、でも好感度を上げる為に接するくらい何がいけないのだろう。

それで迷惑を掛けているなら謝罪をするし、今後気をつけるとしよう。


だが、理由もなく偏見だけで語るのなら許せない。




誰でもやる事、思う事を、行動に移しているだけだというのに。








ぶりっこは必ずしも、悪役でなければならないなんて、おかしいじゃないか。









・

誰にでもある。→←サイト内の認識。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す