ナカノヒトゲノムでテーマにそって短編集！ なんとなんとの第２弾

ザクロ編 ページ28

❤

青い空、白い砂浜……私は今、海に来ていまーす！

ってならないかね、せっかくの夏なんだし。

暗い部屋、散らかった床……私は今、引きこもってまーす。

本当に何してんだろうね。

海に行くって夢が今すぐに叶わないかなー。

「コンコン」「ガチャ」

まだ「はい」とも言ってないのに開くドア。

開いたドアの先には、水着の上に

パーカーを羽織っているユズさんとアカツキがいた。

(貴方)「どうしたの、2人そろって。」

私が上がらないテンションで言うと、

私とは対照的に目をキラキラとさせる2人。

ユズ「アルパカ君が息抜きに海でもってな！

　 みんな行くんだ、(貴方)も行こう！」

夢叶ったーーーーっ！

(貴方)「行く！すぐ準備する！」

2人のように目を輝かせる私は、ポイポイと水着をだした。

ユズ「よし、ボクはここで待ってるにゃ〜。」

なんでユズさんが、セクハラですか。

まぁいっか、女だし…。

アカツキ「じゃあ俺もー。」

(貴方)「お前は出てけ。」

部屋の外にアカツキを出したところで、私は着替え始めた。

ユズ「ふむ、なかなかセンスがいいな。」

私の出した白がベースでフリルのついた、

黄色や赤、青と様々な色の花柄の水着を見て、

納得したように言うユズさん。

(貴方)「今年、誘拐される前に友達と買ったんです。

　 同じのがタンスにあった時は、

　 パカの変態さを再確認しましたよ。」

「僕もだよ。」とクスクス笑いながら言うユズさんは、

無地で水色の水着の上に白いパーカーを羽織っている。

ユズ「ザッくんとイチャイチャできるといいね〜！」

いきなり彼氏であるザクロくんの話がでてきて、驚いてしまう。

(貴方)「そういうんじゃないです！

　 私は単純に海を楽しむだけであって…。」

と、自分の気持ちとは裏腹なことを言って

誤魔化そうとするが、相手はユズさんだ。

そう簡単にはいかなかった。

ユズ「でも少しは思ってるだろう？」

この人の前では私の気持ちなど、

何も入っていない透明のコップのように筒抜けだ。

(貴方)「まぁ…本当に少しだけ、ですけど。」

ユズさんと話していると着替え終わり準備も整った。

ユズ「上に何も羽織らないのかい？大胆だにゃ〜。」

ユズさんはこちらを見て、ニヤニヤと笑う。

(貴方)「暑いからです！日焼け止めもぬりましたし…。」

部屋の外で待っていたアカツキいわく、

みんな先に行ったらしく後を追うように海へむかった。

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