愚図で泥棒で最低なので、今日も悪役を演じます

悪役　肆拾 ページ42

冨岡義勇side

俺は今は氷屋敷になっている、元鬼屋敷にAを訪問しに行った

俺が玄関に入ると、どこからともなくAが現れた

『なんだ、、、冨岡か、、、』

「不満足か」

『いや？』

Aはしばらく疑わし気に俺を見ていたが、しばらくして屋敷に入れた

俺は屋敷にあがり、内装を見回してみると、依然とほぼ変わりないことに気付いた

『で？』

「鬼殺隊に戻ってきてほしい」

そういうと、Aは怒りをあらわにした

『私は冨岡、お前なら口を滑らせないと思ったから本心を話しただけだ

決して許しはしない！！！』

黒く、濁った声でAは言った

申し訳ない、、、自分が嫌になる

その時、ふとAの手に白色のものが目に入った

「、、、お前、まだそれを持ってたのか」

驚き、Aは手に持っていたものを外した

『私が就任した時、お前たちがくれたものだ

大切にしていた。またいつか、あの頃がもどってくると信じて、、、』

Aが手にしていたのは、言った通り俺達が祝いに上げた白色の花が着いた髪飾りだった

『だが、そんな夢は壊れていた

もう、私には長い黒髪はない』

そう、俺達はよくAが黒髪をそのままにしているのを見て、それをあげた

胡蝶や甘露寺、宇髄がよく結っていた

『もう、、、なにもかも、壊れたんだよ、、、』

泣きそうな声でAは崩れ落ちた

俺はそっとAの頭を撫でた

「本当に、、、すまなかった、、、」

『帰ってくれ』

俺は言われた通り居間からでた

すると、かすかにすすり泣きする声が聞こえた

俺は今まで以上に、自分を殺したくなった

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