【センラ】七夕だから

七夕だったら ページ5

「俺にせぇへん？」




「は、？」




「今言うべきじゃないのは分かっとる。でも、センラのことで一喜一憂してるAなんかもう見たくないんよ……！俺なら泣かせたりせえへん。ずっと笑わせたるから、」





目を覆ってた手が離されてさかたんと目が合う。
さかたんの目はすごく真剣で愛しそうにこっちを見てて。

この真剣な気持ちにちゃんと答えたい。
でも、どうしたら




「Aのこと好きやから」




一瞬何が起きたか分からなかった。
気づいたらさかたんの顔が目の前にあって口に柔らかいものが当たってて。

あぁ、これがキスなのか


あっけなく、ファーストキスを奪われてしまった。





「………A、？」




「、センラ。もう遠慮なんかせんから」




「坂田てめぇ…！」





ドアの方から声がして慌てて振り向く。
そこにはさっきまで可愛い女の子とキスしてたはずのセンラがいた。
私とさかたんがキスしてたの見られてしまった


本当に、七夕って嫌い。
なんでこんな日に限って嫌なことばかり起きるの。



センラに裏切られた今、信じられるのはさかたんしかいなくて。
知らないうちにシャツを握ってしまっていた。
センラが、こわい




「Aは俺を選ぶみたいやけど？」




「A……！？俺を裏切るん、」




「なん、で……裏切ったのはそっちの方でしょ！？」

七夕じゃなくても→←七夕らしいけど

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す