【小説】能力者の通う学園【募集企画】 (ページ38)

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第38話「修学旅行のお話」哥欲祟ページ38

何故か教室に帰るまでの途中から記憶が無い

なぜだ、などとは考えない

終わりよければすべてよしというやつだ、まだ何も終わってないけどね！

そして気づいたら醂が目の前にいて、コーヒーを渡された

｢喘息に効くぞ～♪｣といつもの調子で

隠してたつもりだったけど、やっぱバレるよね…こんな席してちゃ

とにかくお礼を言って渡されたコーヒーを飲む

効果はあるでしょ、醂が言うんだから！

そういえば、あと少しで何か大きなことが…

あ、修学旅行か…

このクラス、面白い人達ばかりだから…それで仲良くなれたらいいなあ…

私がそんなことを考えている時でも、醂は私を見守っている…のかな？←

あと少しでチャイムが鳴る

次の時間は…なにか話すのかな？

クラス活動なんて、こんな早いうちにしてもまとまらない気がするんだけどな

まあ、キツい授業じゃなくてよかった
これなら体力を消耗することもない！

｢ん、顔色よくなったね～♪
そろそろボクも席につくよ、無理はしちゃダメだからね～w｣

あんな調子でも心配してくれてることはよく分かる

本当に、良い親友だと心から思う

そしてまた授業が始まる

教師はきちんと授業をする気がないのか知らないけど、なんでこうも黒板に書くだけで終わるんだろ

これじゃノートも必要ない今の時間はすっごく退屈なんだけど…

｢それでは修学旅行の話に移ります｣

｢…早っ、いつ行くの…｣

私が呟いたのには気づかなかったみたいだ

せっせと話を進めていく

｢修学旅行は5月12日です

天候や、修学旅行先の都合上、このような早いうちから行くことになりました｣

｢えっ、早くねえか？それじゃ、あと1ヶ月もせずに修学旅行ってことかよ｣

花開院さんが、少し驚いた口調で言う

私は早くても遅くても、いずれは行く時が来るんだからなんでもいいけど…

確かに早いよね、ちょっとびっくり

｢そして行き先は…｣

これが問題

ただでさえ短い修学旅行
それに値する面白さがあるかどうか…

私は…いや、クラスの皆は、教師の言葉に耳を傾けた