【小説】能力者の通う学園【募集企画】

第13話 ｢親の望む人形｣ 空白 ページ13

母親が弁当を持たせ俺は家を出た



自転車をこいで10数分の所の学園。




どうやら能力者が集まるとかなんとか




俺は今までこの能力を隠して生きてきた




教科書なんてすべて"盗って"しまえば



頭の中にすべて入る。




その能力を使って俺はいつも





親の望む良い子になっていた。





親は金持ちだ。生活に不自由はないし





怒らせなければ基本優しい人だ、





だけど少し意に背かないことをすると




すぐに手を上げる






おかげで入学初日から腕に痣ができた、





暴力なんて別にどうでもよかった





ただ大人の前でいい子を演じるのが





めんどくさかった。





学園は親が決めた所。





親に決められた学園なんて




今すぐやめてやりたいくらいだけど





仕方なくここでもいい子でいよう






仮面さえかぶってれば誰にもバレないんだから







そう自分に言い聞かせながら





新しい学園生活がスタートした、






クラス内は喋り声が絶えない。









友達作りとか馬鹿みたいだろ






いつ裏切られるかわからないのに







そんなん作ったところでどうにもならないし。






どうせ俺は親の認めたやつしか関われないから







望みなんて持つより皮肉ってた方が幾分かマシだ。








なんて考えながら雑音というBGMの中








席に座ってただ呆然と外を見ていた。

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