第三十八話 ページ40
.
〔早くも鴎台にブロックポイントー！！〕
「あった、6番くん…昼神幸郎くんか。
鴎台はブロックは全国的にハイレベルなんですね」
天満さんに借りたパンフレットを見てみると、そこに書いてあったチーム紹介
「ブロックが上手い選手はどのチームにはいる。でもチーム全体がハイレベルって紹介されてるってことは、経験上いやーな感じがする」
横を見ると、天満さんはすごい苦い顔をしていた。
コートに視線を戻すと、星海くんのサーブだった。
強烈なサーブを綺麗に澤村くんが返す。
「…！」
「うおっ！？」
〔ライトから田中龍之介、強烈に決まったー！！〕
「うちの弟。」
「…遺伝子ってすげえな」
「今、同時に4人…つーかセッターとリベロ以外全員で攻撃入ってましたよね！？」
「ブロック泣かせのシンクロ攻撃だよ」
「あの、月島さん…やっぱり前のシンクロ攻撃とは違いますよね？」
「！よく分かったね！Aちゃん！」
「？どういうこと？？」
なになに！という顔で私と月島さんの顔を交互に見る天満さん
「初めてシンクロ攻撃を生で見たのが白鳥沢との予選決勝だったんですけど、日向くんが飛び出して来ないなって…」
「そうなんだよ！そうすることでボールが上がる選択肢が最後まで残るんだ」
「ブロックがハイレベルだと、日向くんが囮として効果的に機能しない場合があるってことか…」
「すげーっ」
日向くんは、強化合宿のたった5日間で人が変わったんじゃないかって思うほど急成長した。
あれからたった1ヶ月
ウチと戦ってからはたった2ヶ月
こんな短い期間で個人としても、チームとしても、どんどん貪欲に勝利の為に成長していく烏野の選手たち
誰もが思うだろう、こんなチームで自分もプレーしてみたいと。
チームのお互いがお互いを、引っ張って引っ張られてく。
〔田中のジャンプサーブ、これはネットに阻まれます〕
「さ、最初だからっ」
「いいじゃん、攻め100%」
昼神くんのサーブ
昼神くんもジャンプフローターか。
田中くんが伸びたボールを上げたけど、乱される。
すぐにその短いボールの下に回り込んだ飛雄
飛び出す日向くん
そこに立ちはだかった三枚の大きな壁
〔烏野1年生コンビ、またも鴎台の高いブロックを抜き去ったー！！〕
「…天満さんの嫌な感じ当たりましたか？」
「大当たり…バンチ・リードブロックほど怖いものなんてないね」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にゃん吉 | 作成日時：2020年1月21日 23時
