act25-6 ページ21
〜加藤side〜
漆黒の中、皆の声が辺りから聞こえていた
けれど突然、その声が途切れた
靄から逃れるため、俺は上空へ飛ぶ
しかし靄は空にまで広がっており、暗い空を更に暗黒に染めている
その時、びゅうと突風が吹き抜けた
思わず両腕で前を覆って風を遮る
腕を下ろして辺りを確認すると、いつの間にか靄が消えていた
地上に降りようとして、異変に気付く
加藤「・・・・・！？」
そこはさっきまでいた宮殿の敷地ではなく、崩壊した建物が並ぶ街の跡だった
ほとんどの建物が完全に砕けてしまっており、人の気配は一切ない
その中でも、一際大きく、ひびが入っているがかろうじて持ち堪えている建物の屋上に、俺は着地した
上空から見ても、皆の姿は確認出来なかった
あの靄の中、様々な場所に飛ばされてしまったのだろうか
すると、冷気を纏った風が体に当たった
自然に発生したものではない
冷気の正体を瞬時に察した俺は、武器を構えて辺りを警戒した
トウコツ「ようやく・・・お前を始末出来る時が来た」
その声と共に、4つの水晶が次々と俺の横を通り過ぎる
振り返ると、トウコツが怨嗟の籠った瞳を向けて立っていた
水晶が奴の周りをくるくると回る
加藤「トウコツ・・・」
トウコツ「サダメの願い、地界を救うこと、だから俺はそのために戦う」
サダメの想いや、彼女と四凶の正体はAから聞いている
トウコツ「地界が戦いに敗れ、サダメは人間界に戻るその時まで、悲しんでいた」
加藤「・・・・・」
トウコツ「二度と・・・サダメを悲しませない、今度こそ、天界を滅ぼす」
加藤「お前がどれだけ強い決意をしていようと、俺だって譲れない」
矢を番え、トウコツに向ける
トウコツ「サダメは俺の全てだ！彼女のためなら・・・どんなことだってする！」
加藤「・・・・・」
きっとこいつは、大切な人の力になりたいんだ
けれど俺も、負ける訳にはいかない
戦いを終わらせる
俺だけじゃない、NEWSの仲間達、そしてAと一緒に誓った決意
俺は一人じゃない、信じてくれる仲間がいる
今も俺の体に溢れる、Aからもらった強い力がそれを確信させる
トウコツ「もう言葉は必要ない、始めるぞ、朱雀」
加藤「・・・ああ」
お互いの眼光がより一層鋭くなる
直後、水晶と矢が同時に放たれた
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天照(プロフ) - masugayaさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！楽しんでいただけて光栄な限りです。最後まで全力疾走しますので、応援よろしくお願いします。 (2018年9月28日 23時) (
レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
masugaya(プロフ) - いつもハラハラしながら見てます！いよいよ終盤ですが、更新頑張ってください！ (2018年9月27日 23時) (レス) id: 35db361755 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - カナンさん» いつもありがとうございます！凄く嬉しいです！お、お気に入りだとは・・・、身に余る光栄です。かなり長く続いてますが、物語も終盤です。最後まで応援よろしくお願いします。 (2018年9月17日 18時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
カナン - 天照さん、続編おめでとうございます！私は、占ツクは、読む専なんですが、その中でも、かなりお気に入りの一作です！これからも頑張ってください！ (2018年9月16日 21時) (レス) id: 054a5fec07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2018年9月16日 18時
