4人は神様！？ 10

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〜加藤side〜



里を見渡しても、地鬼の姿は見当たらない


多くの朱雀とはすれ違ったが


どいつもこいつも、怒りや不信感の籠った目でこちらを見ている




・・・今はそんなことどうだっていい



里には地鬼はいないようだ


どうやら街の方から来ているらしい


それなら戻って地鬼が里に向かうのを防ごう






少年「・・・お兄ちゃん、この間の・・・？」


声がした岩陰の方を見ると、以前里で会った男の子が身を隠しながらこちらを見上げていた


加藤「・・・無事か？」

少年「・・・うん」

加藤「里に化け物が向かってきてる、しばらく隠れてろ」



その場を飛び去ろうとした俺を、「待って！」と呼び止める



加藤「どうした？」

少年「・・・皆はまだ、お兄ちゃんのこと仲間じゃないって思ってるみたいだけど、僕はそんなこと思ってないから・・・」

加藤「・・・・・」

少年「ごめんなさい・・・、僕、ずっと何も知らずにお兄ちゃんのこと・・・」

加藤「気にすんな、何も知らなかったのなら仕方がねえよ、・・・辛い思いさせて悪かったな」


そいつから視線を外し、その場を後にした


何となく、そいつがどんな表情をしていたか分かったし、その顔を見たくなかった


本当は笑っていてほしいのに、何て伝えれば安心してくれるのか分からない


力や強さを必要とせず、言葉と思いで皆を鼓舞したり安堵させたり出来るAは本当に凄いと思う


いつだって俺はあいつを信頼しているし、あいつに支えられている



俺に一人じゃないって教えてくれた、あいつを―――――――








戻っている途中で、朱雀のものとは別の羽音が聞こえた


違和感を感じて空中で止まる

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