act13-6 ページ4
貴久の放った雷の光が、地鬼の目を眩ませた
怯んだ地鬼に、間髪入れず斬撃を与える
羽根の生えた地鬼が、祐也目掛けて急降下する
祐也は下りてくる地鬼に向け、風の刃を放った
高速で迫っていたため回避も防御も出来ず、風の刃が地鬼を切り裂いた
二人とも、一瞬の隙も見せない
けれど地鬼の僅かな隙を見逃さず、最低限の攻撃で地鬼を倒している
何より、パートナーの心配を一切していない
本当に・・・背中を預けているんだ・・・
手越「まっすー、ぶつかるなよ」
増田「そっちこそ」
二人は武器を少し下ろし、軽く息を吐いた
すると、祐也の体を風が渦巻き、貴久の体を雷が包む
姿勢をやや低くし、足に力を入れる
そして、同時に地を蹴った
一瞬で、二人の姿が消えた気がした
いや、違う・・・
「は・・・や・・・！」
私の視界に映るのは、地鬼を吹き飛ばしながら高速で駆け抜ける疾風と雷光だった
物凄い速さで縦横無尽に動き、ぶつかることなく地鬼を攻撃している
当然、目で追えない
ただ二人の攻撃を受けて消えていく地鬼を確認するので精一杯だ
地平線を覆う地鬼を見た時の不安はどこへやら、私はもう二人が地鬼を止めてくれると信じて疑わなかった
まだたくさんの地鬼が残っているにもかかわらず・・・
二人を囲んでいた地鬼は、もうほとんど残っていない
他の地鬼より一回り大きい2体の地鬼が、我武者羅に腕を振るう
闇雲な攻撃が当たる訳もなく、地鬼の腕が振り上がった瞬間、その無防備になった腹部に二人は武器を突き刺した
巨大な体が同時に倒れ、砂に変化して消滅する
二人が纏っていた風と雷が辺りに広がるように放たれ、地鬼を遠ざける
「凄い・・・」
素直な感想が、無意識のうちに口から出ていた
離れていた地鬼達がどんどん集まってくる
まだこんなにいたのか、と驚いたけど、それ以上にある光景に吃驚した
二人の周りに寄ってきた地鬼が、途切れた
つまり、数は多いけど襲ってきた地鬼は今視界に入っているもので全部だ
祐也と貴久は、ラストスパートと言わんばかりに武器を持つ手に力を入れた
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天照(プロフ) - 久瑠実さん» ありがとうございます！凄く嬉しいです！しばらく更新出来ず申し訳ありません。これからまた頑張ります。 (2018年5月6日 18時) (
レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
久瑠実(プロフ) - 更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年5月6日 10時) (レス) id: ce7da4087f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2018年4月17日 19時
