第四十五話「茶番」 ページ3
『まだ付き合うと決まったわけじゃ…』
Finisher「Rasさん結構いい人だと思うよ？」
それは知ってるよ、なんて口に出して言わない。言ったらもっと色々聞かれる。
Finisher「ruoから聞いた話だと、優しくて紳士的。ゲームも強くて上手いし努力家。料理も人並みだし一途。彼氏にするなら完璧だと思うけど」
『…左様ですか。』
そう考えるとRasさんって非の打ち所がない人なのでは？と思ってしまう。けれど自己嫌悪が酷い私は、それで大丈夫なのか？という疑問も出る。
『Rasさんは優しいよ。それに、ずっと連絡とか、アプローチ？はされてるから、一途なんだって言うのもわかる。』
韓国の人は紳士だと聞くが、通話だけしかしていないのにRasさんは確かに優しい。好きだから、というのもあるのかもしれない。けれど多分、元より彼は優しいんだろう。
『でも私は、それに応えれる気はしないよ』
元からネガティブ思考で、嫌だと感じたらずっとそれについて考えてしまう私は、彼の溢れんばかりの好意に返せるほど愛情は持っていない。
Finisher「Lonliはさ、いっつも深く考えすぎ。たまには軽く考えよ？Rasさんもね、きっとそれを望んでるよ。」
そしてこれも、よく言われる。ひとつの事を考えすぎだと、深読みし過ぎだと。でもそうしないと気が済まない性分なのだ。
『…病み上がり早々だけど、相談乗ってね？』
少し遠慮がちに言えば、Finiは目を見開いて笑った。
Finisher「もちろん！退院まで時間あるからいつでも相談乗るよ！任せて！」
『ありがと…』
涙脆くなってるからFiniに抱き着いて、涙声を上げる。Finiは頭を撫でながら、笑いながら、慰めてくれてる。
ruo〈…話終わった？〉
暇だったのか飽きたのか、ruoが声を上げた。多分、両方だろうな。
《終わった。》
振り返ったら全員、Fini以外全員、スマホを持ってる。…おい待てお前ら
『用途は？』
incident「何の？」
『それの』
スマホを指さす。そしたら全員態とらしく顔を逸らした。
『撮ったな、お前ら。人が真剣に悩んでる時に』
incident「いや〜、なんの事だか〜」
ホントこいつらは、全員揃った途端にこういうことをやる。
『…Fini〜！みんなが虐めるの〜！』
Finisher「よーしよし。コラ！ダメだろ！」
ruo〈ごめんママ〜〉
Note［ここまで載せていい？］
【いいよ】
incident［@で俺ら呼び出しといて］
Finisher［僕目覚めた報告しなきゃ］
ruo〈やっぱり俺らはこうでなくちゃね！〉
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loW(プロフ) - オオカミさん» ありがとうございます。今は別作品の更新に力を注いでおりますゆえ、ここにはあまり来れないのですが一応続きは書いてますので、いつの日かお待ちください。 (1月21日 18時) (
レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
オオカミ(プロフ) - 本日一気読みしてしまいました。 とても面白くて、思わず作品に引き込まれました…！更新、いつの日かお待ちしております！ (1月20日 17時) (レス) id: 94203c2baf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：loW | 作成日時：2022年4月5日 3時
