（17-��.） ページ21
｢どうだったの?初デートは｣
｢楽しかったよ｣
｢…それだけ?｣
｢うーん…とりあえず、疲れた｣
｢そっか…｣
それもそのはずだ、と樹は思った。
慣れないヒールを履いての初デート、疲れないはずがない。
｢お料理、イタリアンだった｣
｢へぇー、おいしかった?｣
｢うん、美味しかったよ。パスタとか、わけわかんない魚とか…｣
Aの声は確かに嬉しそうだった。
しかし、まるで夢での出来事を話すかのようにそれはどこか他人事のような口調にも感じた。
それでも樹は否定的な言葉を一切口にしない。
Aの初デートを、自分が壊してはいけないと思ったから。
｢おぉ、すごいな｣
｢美味しかったけどさ、なんか…｣
｢ん?｣
｢そのお料理のなによりも、どれよりも、樹と食べたパンケーキの方がよっぽど美味しかった｣
｢…そっか｣
｢うん｣
それは以前、ふたりで食べに行ったパンケーキのことだろう。
1つ1,500円のパンケーキを、Aは食べきれないからと樹と半分こした。
｢また行く?｣
｢行く、けど今は…樹の焼きそば食べたい｣
｢お前、イタリアン食べてきたんだよな?｣
｢樹、高級店だ、量より質の店だ…お腹にたまるわけがない、腹ぺこだ｣
｢なるほどな、じゃあ…うち寄ってく?｣
｢寄る!食べる!焼きそば!｣
｢おい、暴れるな、落ちるぞ｣
｢やーきそば!やーきそば!｣
Aは樹におんぶされながら足をバタバタさせて喜んだ。
それに対して樹は、嬉しそうな悲鳴をあげた。
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さいか(プロフ) - ちいさん» お褒めの言葉、ほんっとうに嬉しいです(;_;) 最後までどうぞよろしくお願いします！！！ (2019年1月25日 20時) (
レス) id: f4b2406715 (このIDを非表示/違反報告)
さいか(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます！ ぜひ、最後まで楽しんでください！！ (2019年1月25日 20時) (レス) id: f4b2406715 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 初めて読んだ瞬間、なんて素晴らしい文章力だろうと感動しました。個人的に大我くんが好きなので、女の子と上手くいって欲しいな…と祈りながらも楽しく読ませて頂きます笑 これからも応援しています。 (2019年1月24日 20時) (レス) id: a3ba396e6d (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 今回の作品もとても楽しみにしています！ (2018年12月21日 11時) (レス) id: 203fcc8e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さいか
| 作成日時：2018年12月20日 23時
