そんな話、聞いてません ページ20
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「撮影始めまーす!3!2!1!!」
小さく息を吸って、吐いて。
父親役の人と腕を組んでゆっくりと前に進む。
そしてそのまま新郎役の役者さんの隣へ立つ。
そこからは神父さんの誓いの言葉。
最後に神父さんの私への問いかけに
「はい、誓います。」
と答えてこのムービー撮影は終わる……
終わる………
はず……でしたよね………?
「…では、誓いのキスを。」
……はいぃ???
あ、あれ?そんなシーンありましたっけ??
目を見開いて新郎さんに顔を向けると。
さも元からそんなシナリオだったかのようにフワッとベールをあげられて。
「…綺麗だね。」
ふっと優しく笑う新郎さんの役者役……あっ違った新郎役の役者さんだ。
…ダメだこの人イケメンすぎる。
まだまだ無名の新人俳優さんらしいけど、このムービーが世に出たら絶対爆売れするよ、この人。
毎日イケメンパラダイスで過ごしてるこの私が言うんだから間違いない。
…なんてめっちゃくちゃ混乱していつもの1.5倍くらいのスピードで頭の中で喋り倒しているけど、実際の私の顔は少し照れ臭そうに笑い返しているはず。
……やっぱり私女優になれる気がする。
は〜〜いつかテヒョンオッパとダブル主演のオファーとか来ないかな〜〜〜〜なんてね。
…いや私考えてることが支離滅裂すぎ!!
とうとう堪え兼ねて、小声を心がけながら新郎さんに話しかける。
「あ、あの、これってどういう」
「シッ、いいからじっとしてて…」
が、しかし。
なんだかやらしい『シッ』に遮られて新郎さんの唇はどんどん私の唇へと近付いてくる。
待って待って待って待ってください。
あ、これあれですよね?寸止めするやつですよね?
いやそれにしてはこの人寸止めできなさそうな勢いで私に近付いてくるんですが。
終わった……
とか思いながら腹をくくって目を閉じたその瞬間。
……バアァンッッ
この穏やかかつ素敵な結婚式の雰囲気をぶち壊すように、勢いよく扉が開いた。
「……え…」
ざわめく人々を物ともせずに、ツカツカと私達の元へ歩み寄ってくるそいつは
「……お前が誓うのは…
……俺だろ?A。」
私の目の前でピタッと足を止めて、いつものうさぎスマイルでそう私に問いかけた。
「ジョ、ング、ク…?」
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メイメイ - 読んでいてとてもドキドキしました!新作、楽しみにしてます、、、!! (2019年11月6日 19時) (レス) id: f3243f1c25 (このIDを非表示/違反報告)
メノン(プロフ) - Yukiさん» いえいえ〜!! (2019年1月4日 21時) (レス) id: 12718eb4e2 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 了解です!ありがとうございます!! (2019年1月4日 11時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
メノン(プロフ) - Yukiさん» 全然いいですよ!?めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます!!私のボードかメッセージに何か送ってくれますか?そこでお話ししましょ!! (2019年1月3日 20時) (レス) id: 12718eb4e2 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 待ちます!!!待ちますとも!!!そして読みます!!!あと、もしよかったらなんですけど、、、占つくの中でのお友達になってもらえませんか?無理でしたら全然ふっちゃってくれてかまいません!!! (2019年1月3日 17時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メノン | 作成日時:2018年8月19日 9時