_第12話_ ページ12
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この女と出会って2日目、パーティーで必要なものをそろえに出かけたはずが、なぜかゲームセンターに来ている。
別に選んでやってもいいが……といよりいつもなら距離を縮めるために選ぶのだが、近くに古本屋があったため、そっちに行っていた。
それと潜入しているシャルとの連絡を取るために離れたのもある。
「よっしゃー!まずは1勝!」
「はは、まいったな」
1回戦目はシューティングゲームをやり、俺は負けた。
調子に乗らせるためにわざと負けた。
負けも戦略の内というわけだ。
試しにやった時も全部全力でやったわけじゃないし、もし仮に向こうが本気を出していなくても大丈夫だろう。
「そうだな、じゃあカーレースやろう」
「おっけー」
練習中にAを見ていたが、恐らく太鼓の音ゲーが一番得意なんだろう。
手馴れさが隠しきれていなかったしな。
残念ながら、俺も太鼓の音ゲーは得意だからな。
ゲームセンターには来たことないが、実は一度、フェイとフィンクスが太鼓の音ゲーを持ち帰ってきたことがあった。
なので正確には初めてじゃないし、鬼でやっても遅く見えるので余裕で勝てるだろう。
2回目に太鼓を選ばなかったのは、最後の勝負をA自身が選んだ得意なもので、負けて悔しがる顔を見たかったからだ。
カーレースは練習と同じで俺が勝った。
「くっそぅ……。じゃあ次は私が選ぶ番だね。一番最初にやった太鼓で勝負だ!」
「いいよ」
ほらな。やっぱり選んだ。
Aは俺の思惑通りに進んでいるとはいざ知らず、ノリノリでお金を入れた。
「さっきやったとき難しいも案外できそうだったから鬼でやらないか?」
「え、いいけど……。大丈夫?結構難しいと思うよ?」
「Aこれ得意なんだろ?」
「えっ!?」
Aは、なんで知ってるのとでも言いたげな顔で口をパクパクしている。
さっさと曲を選んで難易度も設定して始まった。
「ちょっ……あの、えーっと……」
「Aの負けだな」
「もう一回お願いします」
「俺はフルコン、Aはギリギリノルマクリア。何度やっても変わらないだろう」
「なんでぇ!?初めてなんじゃないの!?」
結果は勿論俺が勝ち、勝負は終わった。
俺が選ばなくて済むはずだったのだが……。
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ぱるむ - 更新を待ってます。どうかよろしくお願いします!! (2020年7月29日 9時) (レス) id: 0d1397699c (このIDを非表示/違反報告)
ジユウジン(プロフ) - Kさん» ありがとうございます!久々の更新となってしまってすみません……。少しずつでもちゃんと進めていくのでこれからもよろしくお願いします! (2020年3月26日 21時) (レス) id: 7b9e53fa76 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - とても面白いです!クロロとの関係とかこれからどうなっていくのかなどめっちゃ気になります!これからも更新がんばって下さい!!応援してます! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 2e3805e445 (このIDを非表示/違反報告)
ジユウジン(プロフ) - ぱるむさん» コメントありがとうございます!このままゆるっと進めつつ、2人の駆け引きとか上手く掛けたらいいなと思ってます!恋愛初心者で変なところもあるかもしれませんが、これからもよろしくお願いします! (2019年12月30日 11時) (レス) id: 9a91ee94b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - すごく面白いです!!!こんな感じのクロロの小説を求めていたので、続きがすっごく楽しみです!!更新頑張ってください!! (2019年12月23日 9時) (レス) id: 0d1397699c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジユウジン | 作成日時:2019年11月20日 13時