＿第２話＿ ページ2
.
そんな出会いから数年後＿＿
「ふぅ……。仕事、変えようかなぁ」
帰宅後、電気もつけずにソファに勢いよく座った。
座った時に纏を解くのが遅れたせいで、バキっとソファの骨組みが音を立てた。恐らく壊れただろう。
私はとあるマフィア＿＿クルトファミリーに雇われ、組長の一人娘であるラティノーズの護衛をしている。
護衛と言っても、先輩方が優秀なため、ただの話し相手と化しているが……。
楽だけど、それが嫌なんだよなぁ。
ラティとは街で知り合った友達で、一緒に遊んでいるとき、絡んできたガラの悪い連中を追い払ったことで、護衛に雇われた。
普通なら断っていただろうが、その時私は職を探していたこともあり、引き受けてしまったのだ。
ほとんど話をしたりゲームしたりしてるだけなのにお金をもらうって、ちょっと良心が痛む。しかもその相手が友達ならなおさらね。
護衛辞めて、ラティとは仕事関係なく遊びたい。
よし、そうと決まれば報連相だ！
携帯を取り出し
ここは雇い主のラティパパにかけるべきだが、彼は忙しい身なので、ラティに掛けたほうが繋がりやすいのだ。
『もしもーし、おかえりA！ ちゃんとお家着いた？』
「着きましたよ、主様。お手すきでしたら雇い主様に代わっていただけますか？」
『え、もう！ 仕事の話ー？ 仕事のAは堅苦しいから嫌い！』
「主様、これからは友達としての時間を増やしますので、雇い主様にお繋ぎを……」
『ほんと！？ だから仕事の電話なのね！ ちょっと待ってて！』
ラティとは友達だが、同僚からの目もあるので公私の切り替えはするようにしている。
辞めたい理由としては、これがめんどくさいから、というのも含まれるだろう。
電話越しにバタバタと走る音が聞こえたかと思うと、ドアをバンっと開く音が聞こえた。
『ラティ、会議中は入ってくるなと何度言えば……』
『Aからパパに電話よ』
『い、いないといってくれ！ Aからの電話でいい思いをしたことなんて……』
『あ、ごめん。ミュートしてないからこの会話も聞こえてるわよ？』
電話越しにラティパパが落胆しているのが分かる。
どうやら私はラティパパに嫌われているらしい。
解せぬ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 145人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱるむ - 更新を待ってます。どうかよろしくお願いします！！ (2020年7月29日 9時) (
レス) id: 0d1397699c (このIDを非表示/違反報告)
ジユウジン(プロフ) - Kさん» ありがとうございます！久々の更新となってしまってすみません……。少しずつでもちゃんと進めていくのでこれからもよろしくお願いします！ (2020年3月26日 21時) (レス) id: 7b9e53fa76 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - とても面白いです！クロロとの関係とかこれからどうなっていくのかなどめっちゃ気になります！これからも更新がんばって下さい！！応援してます！ (2020年3月16日 9時) (レス) id: 2e3805e445 (このIDを非表示/違反報告)
ジユウジン(プロフ) - ぱるむさん» コメントありがとうございます！このままゆるっと進めつつ、2人の駆け引きとか上手く掛けたらいいなと思ってます！恋愛初心者で変なところもあるかもしれませんが、これからもよろしくお願いします！ (2019年12月30日 11時) (レス) id: 9a91ee94b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - すごく面白いです！！！こんな感じのクロロの小説を求めていたので、続きがすっごく楽しみです！！更新頑張ってください！！ (2019年12月23日 9時) (レス) id: 0d1397699c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ジユウジン | 作成日時：2019年11月20日 13時
