閑話:勇者御一行 ページ33
「......ユリ」
「あの、もう忘れたらどうでしょうか?」
「忘れられないよ、仲間なんだ」
勇者である洸太は珍しく酒場で酒を煽っていた
美久亜は膝の上でギュッと拳を握った
いつまで経っても後悔ばかりの洸太に苛立ちが募る
王華は酒の入っている杯を机に荒々しく置いた
「洸太、いつまでグズグズしてるつもりなんだよ。自分の行動には責任を取れ、振り返るな」
「......王華は強いね、俺は後悔ばかりだよ」
「パーティが上手くいかなくなったらユリに頼るのかよ?そんな無責任なことは私が許さねぇよ、ユリに失礼だ」
「そ、そんなつもりは......」
王華に鋭い目を向けられると洸太は俯いて溜息を吐いた
一方美久亜は1人戸惑いを感じていた
条件を満たしてくれる魔道士も現れず、自身の計画していた状況と全く違う方向へ行く現実
いつもは越えられた山も、後衛がいないと厳しいものだった
洸太達はユリと話し合う為に目撃証言を聞いて周り、追っていたが......
「......ユリ、冒険してるんだな」
「当たり前だろ、ユリは酒の次に冒険が好きだからな!」
「......冒険の次に、じゃないんですね」
「こうしちゃいられないね、早くユリの情報を______」
「ユリ?」
洸太達の言葉に反応した女の子がいた
視線が集まると女の子は慌てたように口元を抑える
洸太は立ち上がるとその女の子に近付いた
「ユリのこと知ってるの?それだったら教えて欲しいな」
「......ミズサ、盗み聞きはダメ」
「ごめんごめん!ユリと同じ名前だったからつい!」
「......キミ達の知っているユリは、どういう人なのかな?」
「え、えっと......ユリさんは______」
「ちょっと待って。貴方達何者なんですか?どういう目的で、貴方達の知り合いを探してるのか教えてください」
シスター服を着た女の子、フウヒを止めるように前に出たのはユミアだった
紅の翼で一番しっかりとしているのは、意外にも最年少の彼女だ
彼女は紅の翼、そしてユリを守るように立ち塞がった
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砂糖丸(プロフ) - もちお!さん» コメントありがとうございます!書き溜めが無くなり更新が亀になっていて申し訳ない限りです......が!コメントでとても喜びで溢れたので指が進みますwこれからも頑張らせて頂きますので、よろしくお願いします!ありがとうございました♪ (2019年10月19日 1時) (レス) id: c1639a6bbb (このIDを非表示/違反報告)
もちお! - くっ、面白い!めっちゃ面白い!!(語彙力の欠乏)…いつも楽しく読ませてもらっています!これからの展開が気になりすぎる!あと主人公ちゃんがカッコいいっ!応援してます、頑張って下さいね!! (2019年10月18日 18時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
砂糖丸(プロフ) - 煮たまご出汁巻きさん» またコメント頂いてとても嬉しいです!これからのストーリー、どんな展開になるのか楽しみにして頂けると嬉しいです♪これからも入り込めるような物語を書いていく目標で頑張りますので、よろしくお願いします!┏〇 (2019年9月30日 22時) (レス) id: c1639a6bbb (このIDを非表示/違反報告)
煮たまご出汁巻き(プロフ) - 早速勇者サイドを書いて頂きありがとうございます。このまま何のトラブルもなく開店できるのか?勇者達との再会は簡単にいくのか?ハーレムの女の子は増殖するのか?はたまたざまぁ展開はあるのか?等々…今後の展開も気になりますます目が離せませんね (2019年9月30日 19時) (携帯から) (レス) id: 5d045b778c (このIDを非表示/違反報告)
砂糖丸(プロフ) - こだぬきさん» コメントありがとうございます!色ボケた愉快な仲間たちwwピッタリな言葉かもしれませんw主人公ちゃんには私も幸せルートを歩んで欲しいですw応援とても嬉しいです...!ありがとうございます♪ (2019年9月29日 2時) (レス) id: c1639a6bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:砂糖丸 | 作成日時:2019年9月4日 9時