第170話 とこしえのこころを ページ22
妲己「…………」
千里眼を使い、140m以上先に居る宿儺と式神の動きを把握する。もし、こちらに危害が加わるのであれば、小童を連れて逃げねばならぬからのう……それにしても…宿儺はこの小童を使って何をするつもりなんじゃ……。
宿儺「領域展開「伏魔御廚子」」
妲己「!領域を展開しよったか…!」
宿儺の斬撃は二種類。通常の斬撃「解」。呪力差・強度に応じ、一太刀で対象を卸す「捌」。「伏魔御廚子」は他の者の領域とは異なり、結界で空間を分断しない。結界を閉じず、生得領域を具現化することは、キャンバスを用いず、空に絵を描くに等しい正に神業。加えて、相手に逃げ道を与えるという“縛り”により底上げされた必中効果範囲は、最大半径200mに及ぶ。
恐らく今回は、小童への影響を考慮し、効果範囲は140mほどで抑えておるだろう。
妲己「ふむ……」
わっちは小童のそばに移動し、小童の心の臓に手を当てる。
鼓動が戻っている……宿儺が調伏の儀を無効にしたか…………。
ザッという足音が聞こえ、顔を上げれば、式神の法人を片手に宿儺が戻ってきた。
宿儺「何を見ている。去ね」
重面「しっ、失礼しまーす」
宿儺の横を通り過ぎた人間は、真っ二つに裂かれ、ビチャッという音を立てて倒れた。わっちは袖で口元を覆い、顔を顰める。
妲己「Aの前でやめぬか」
宿儺「ケヒッ…今更だろ……!(そろそろだな)──妲己、オマエはこれからどうする?」
妲己「……Aを少し休ませてからAの赴くままに動くのみよ」
宿儺「あの男を救う気か?」
妲己「不本意じゃがな」
宿儺「…………死ぬなよ、妲己。オマエが居ない世界は退屈だ」
そう言って、宿儺は小童を連れて姿を消した。わっちは深いため息をこぼして、この場を離れる。
妲己「わっちを放ったのは其方じゃろう……宿儺」
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セシル(プロフ) - ityeveさん» ityeve様初めまして。いつもありがとうございます。こちらではお答え兼ねますので個別でメッセージを送らせて頂きます。 (1月4日 10時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
ityeve(プロフ) - 初めまして、色々な作品を拝見させて貰っていますがどれも本当に大好きです!移行先を教えて頂いてもよろしいですか? (1月3日 4時) (レス) @page28 id: 1f8c14fd9f (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - プスメラウィッチさん» あくまでも原作沿いで進めたいので、今後の展開によりますが、必ず再会はさせます (2021年6月3日 9時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟は助けて欲しいです。後、五条悟と夢主ちゃんと再開して欲しいです。五条悟を早く助けて欲しいです。お願い出来ますか? (2021年6月3日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ミラさん» ありがとうございます!いよいよ地獄の渋谷編です(T_T)夢主の性格上死にかねないですよね(遠い目)全てをすっ飛ばして再会させてあげたいのが本音です。ミラ様の望む展開に進めるか分かりませんが、頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします^^* (2021年1月26日 17時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2021年1月21日 23時