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標的8 追伸、好きです ページ10

雲雀「A」

『はい?』

雲雀「僕が何故、君に“気に入らない”って言ったか分かるかい?」

恭弥さんの言葉に私は首を捻る。「分からないのかい?」と私の髪を耳にかけてくれた恭弥さんに首を縦に振れば、恭弥さんはやれやれと肩を竦めた。

雲雀「僕の前で笑顔を作ったからだよ」

『?』

雲雀「言いたいことを呑み込んで、笑顔を作って誤魔化したことが気に入らなかったんだ……言いたいことがあるなら言えばいい」

『……言えません』

雲雀「何故?」

『恭弥さんに嫌われるから』

雲雀「それは僕が決めることで、Aが決めることじゃない」

恭弥さんの言うことはごもっともだが、言えないものは言えない……束縛を嫌う恭弥さんに、私のくだらない嫉妬で物申せば、嫌われるに決まっている。
嫌だ……恭弥さんに嫌われるのは嫌だ。

雲雀「……当ててあげようか」

『え…?』

雲雀「僕が他の子からチョコレートを貰ったことが気に入らなかった……嫉妬してたんだろ?」

恭弥さんの言葉に目を見張れば、恭弥さんはフッと笑みを浮かべて私の頬に手を滑らせた。

雲雀「驚いたよ…君でも嫉妬するんだね」

『……私は…恭弥さんみたいに強くないですから……不安にもなるし…嫉妬だってします』

雲雀「ふーん…」

『…恭弥さんに嫌われたくないから…今まで気丈に振る舞ってきました……けど、私も恭弥さんが嫌う弱い人間なんです……面倒だと思ったなら…どうぞお捨てになってください』

雲雀「……勝手な憶測で物事を進めることが君の悪い癖だね」

私の目に浮かぶ涙を親指で拭って、恭弥さんは「それにしても健気だねぇ……そんなに僕が好きかい?」と意地の悪い質問をしてきた。「分かってるくせに…」と不貞腐れると、「Aの口から聞きたいんだよ」と恭弥さんは不敵に笑った。

『……好き』

雲雀「素直な子は嫌いじゃないよ……で?Aからのチョコレートは?」

『それは後ほど……これ以上、私情で仕事を遅らせるわけにはいきませんから……草壁、呼んできます』

雲雀「君は……真面目なのか不真面目なのか…時々分からなくなる」

『真面目ですよ……多分』

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作者名:セシル | 作成日時:2019年12月5日 8時

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