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標的9 春への序曲 ページ11

私は日本の桜がすごく好き。だから毎年、桜が満開になるのを心待ちにしている。

『…今日あたりが満開でしょうか』

窓の外から見える桜の木を眺めながら呟くと、恭弥さんは「そうだろうね」と同意してくれた。
花見行きたいなぁ……仕事を終えたら行ってこようかな……本当は恭弥さんと行きたいけど、あんな人がうじゃうじゃと群れる場所に恭弥さんを誘えば、きっと噛み殺される。命を粗末にしてはいけない。今年も一人で行ってこよう。
そんなことを考えていたら、恭弥さんが「行こうか」とソファーから立ち上がった。「どこへ?」と首を傾げると、「花見だよ」という答えが返ってきて、私は目を丸くする。

『花見って……恭弥さん、人が群れる場所お嫌いですよね』

雲雀「そうだね。でも、桜は嫌いじゃない」

マジか…マジなのか……恭弥さんがあんなところに行ったら、桜祭りが血祭りになってしまう……とは言え、行くと決めた恭弥さんを止めることはできない。私がブレーキにならなくては……。
恭弥さんと共に学校へ出た時はそう意気込んでいたが、その必要はなかった。なぜなら、花見会場には人っ子一人いなかったからだ。これなら、恭弥さんも花見を楽しめるし、私もゆっくり桜を堪能できる。

『──ん?』

雲雀「どうした?」

『なんか……あっちの方騒がしくないですか?』

雲雀「……僕が様子を見てくる。Aはここにいて」

『え…ちょっ……恭弥さん…!』

恭弥さんには「ここにいて」と言われたが、恭弥さんに万が一のことがあっては困るため、私は恭弥さんの後を追った。
向かった場所にいたのは、沢田君と獄寺君、山本君の三人と地面に倒れる風紀委員が一人。思わず口から「最悪…」という言葉がもれる。

雲雀「何やら騒がしいと思えば、君達か」

沢田「ヒバリさん!!それにAさんも!!あ!この人、風紀委員だったんだ!」

雲雀「僕は群れる人間を見ずに桜を楽しみたいからね。彼に追い払って貰っていたんだ」

あ…そういうことね。だから、人がいなかったわけね。
一人この状況に納得していると、追い払い役を担っていた委員の一人は、恭弥さんに役立たずのレッテルを張られ、「弱虫は土に還れ」と仕込みトンファーで殴られてしまった。

『あーあ……カワイソウに…』

標的10 最悪は一日にしてならず→←標的8 追伸、好きです



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作者名:セシル | 作成日時:2019年12月5日 8時

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