FILE.102 スカーレットに地獄行き ページ3
消火栓ボックスの前に座り込んだ零さんは、慎重かつ迅速に起爆装置の解除作業を進めていった。
安室「後は雷管に繋がる二つのコードを切れば、起爆装置は解除されるはずだ──よし、これを切れば終わり……」
零さんは、持っていたペンチでコードを挟んだ。こーどを切った瞬間、ビーッ！と電子音が鳴って、起爆装置のランプが点灯した。私は思わず、零さんの腕にしがみついて、目をつぶる。恐る恐る目をゆっくり開いて、再び起爆装置をのぞき込むと──液晶表示に〈受信OFF〉の文字が流れた。
『やった……』
安心からか腰が抜けてしまう私を零さんが慌てて支えてくれて、フゥーッと大きく息を吐いた。
安室「ギリギリだったな……」
『うん……後は、車軸に張り巡らされたコードの先についてる爆薬を取らなくちゃ……』
安室「ストップ。頼むから、Aは大人しくしててくれ。俺がやるから」
『私だって、身軽に動けるよ？』
安室「そういう問題じゃない。だいたい、熱もあるっていうのに……これ以上無茶をしたら、本気で怒るからな」
笑顔なんだけど、目が笑っていない零さんに、私の背中には嫌な汗が流れた。
車軸に登って、零さんが張り巡らされたコードの先についていた爆薬を集めている間、工具を片付けていると、ガガガガ……と耳をつんざくような銃声がした。振り仰ぐと、LEDビジョンの壁が撃ち抜かれ、爆煙が広がっている──！
『零さん…！！』
安室「マズイな。急がないと……！！」
零さんは集めた爆薬を抱え、車軸から滑り降りた。
FILE.103 ずたずたアミュレット→←FILE.101 どこかで微笑む勝ち目
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 163人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ラブリー - タイトルに惹かれたので見に来たら最初からページがなくてみれないです🥲 (12月2日 17時) (
レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄くいいです!!安室かっこいいです！ジンも好きなので色々と複雑ですね…。ゼロの日常も混ざっていて凄く最高でした！続き楽しみにしています！ (2020年5月21日 0時) (レス) id: 7c779db0ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セシル
| 作成日時：2019年2月21日 8時
