嘘つき天使【平野紫耀】 (ページ3)

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好き...？紫耀先輩が私を？

なにか都合の良い夢を見てるんじゃないかって自分の頬を引っ張る

...夢じゃない。

でも、好きならなんで？

普通、好きな人が失恋したら喜ぶんじゃないの？

それに紫耀先輩と関わったことなんて1回も...

ぐるぐるとした私の思考回路なんてお見通しみたいで紫耀先輩は小さく笑った

「廉のこと、キラキラした目で見とるAちゃん見てたら好きになっちゃった。」

へへ、と頬を掻く紫耀先輩は絵本からでてきた王子様みたいで未だに信じられなかった。

「いっつも隅から廉のことガン見しててさ、廉がシュート入れたら誰よりも嬉しそうに笑うし、外したら誰よりも落ち込んどるから。」

『そ、そんなに見てたんですか...』

顔が熱い。恥ずかしい。

失恋したばかりの私の脳みそはもうキャパオーバーだ。
それに、紫耀先輩が私を見つめる瞳はどこか愛おしげに見えるのは都合の良い錯覚なのかな。